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モハメド・アリさん急逝! パーキンソン病とも闘った〝ボクシング・レジェンド〟が残した名言

パーキンソン病に襲われ、30年もの長い歳月に耐えつつ、体の震えと闘う!

 引退後、現役時代に受けた頭部などへのダメージが原因と思われるパーキンソン病に襲われ、闘病生活に入る。1996年、アトランタ五輪の聖火最終点火者になり、震える手で聖火台に点灯。

 2005年、米国ホワイトハウスで文民に送られる最高位の「大統領自由勲章」や、公民権運動の功労が評価されてドイツのオットー・ハーン平和賞も受賞。昨年は、イスラム教徒の入国禁止を発言した大統領選共和党候補ドナルド・トランプ氏を強く批判した。

 パーキンソン病は、脳内のドーパミン不足とアセチルコリンの増加によって発症する進行性の神経変性難病だ。

 脳幹に属する中脳の黒質に異常が起きると、正常な神経細胞が減少するため、神経伝達物質のドーパミンの量が低下し、黒質から線条体への情報伝達経路が阻害される。その結果、心身は複雑な病態を示す。

 主な症状は、安静時の振戦(手足、上肢下肢、顎が震える)の他、筋強剛(手足の曲げ伸ばしが固くなる)、すくみ足、小きざみ歩行、無動(動きが遅い)、姿勢反射障害(バランスをとりにくい)などの運動障害とともに、便秘、排尿障害、発汗異常などの自律神経障害、うつ病などの精神障害も合併しやすい。

 日本では難病(特定疾患)に指定され、患者は推定約15万人。40歳以上の中高年の発症が多く、特に65歳以上の発症率が高い。症状の進行が遅く、発見が遅れがちになるため、発症後の経過が長びくリスクがある。

 30余年、パーキンソン病と闘い続けたアリ。愛妻と9人の子ども、数々の名言をこの世に遺した74年、不撓不屈の生涯だった。

 「俺はトレーニングが大嫌いだった。だけど自分にこう言い聞かせたんだ。王者のまま死ぬために、今はとにかく耐えろ、とね」

 「俺は神話を作り、神話の中で生きる」
(文=編集部)

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