前田健公式ブログ観念論~より 心よりご冥福をお祈りします
今まで普通にしていた人が急に倒れて心肺停止に陥った場合、助かる可能性(救命率)はどれぐらいあるのか? また、助けるためにしなければならないことはどういうことなのか?
東京都新宿区の路上で4月24日夜に倒れて心肺停止(CPA)状態で病院に救急搬送され、26日に虚血性心不全のため亡くなったお笑いタレントの前田健さん(享年44)。その突然の死に、多くの芸能人やタレントから驚きと悲しみの声が寄せられている。
特に親しかった芸人のはなわさんは、27日朝のテレビ番組で、来月にも持病の不整脈で手術を受ける予定だったことを明かした。
当時の様子を伝える各紙によると、前田さんは路上で突然嘔吐し、そのまま倒れる。通りかかった医大生らが心臓マッサージなどの処置を試みている。その後、救急隊が到着しAED(自動体外式除細動器)などで蘇生を試みたが、心肺停止のまま病院に搬送された。
ICUでいったん蘇生したが意識は戻らず、そのまま帰らぬ人となってしまった。
突然の心肺停止の原因の多くは急性心筋梗塞
早くから日本の医療現場で北米型「ER(救急救命室)」の確立に取り組んできた、福岡記念病院の河野寛幸救急科部長に話を聞いた。
前田さんがどのような状態であったか詳細はわからないと前置きし、「一般的には、今まで普通にしていた人が急に倒れて心肺停止に陥った場合、その原因のほとんどは急性心筋梗塞で、その直後に致死的不整脈である心室細動(VF)が起きたためです。心臓が小刻みに(異常に)震えている状態で、心臓は小刻みに動いていますが、心臓から全身に運ばれなければならない血液がほとんど送られていない状態です。つまり虚血の状態になります。」
しかし、心室細動による心肺停止は、理論的には救命される可能性が必ずしも低くない状態だという。急な心肺停止の最大の原因である心室細動の状態を、元の正常な状態に戻すためにはAED(自動体外除細動器)などによる除細動が有効だからだ。
しかし、ここに救命時間というが大きな壁が立ちはだかる。