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なぜ、高カロリー・高脂肪食でも“食を愉しむフランス人”はスリムなのか?

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食を愉しむフランス人はスリム? jaspe/PIXTA(ピクスタ)


 「MEC食」によるダイエットに注目が集まっている。「MEC食」とは、肉(Meet)、卵(Egg)、チーズ(Cheese)をたっぷり食べようという考え方が基本だ。これら食材の頭文字を取って「MEC食」と呼ばれている。

 提唱しているのは、「こくらクリニック」(沖縄県那覇市)院長の渡辺信幸医師。これまで4000人を超える患者のダイエットを成功(成功率90%以上)させ、肥満や生活習慣病を改善・完治させている。

 MEC食は、一見すると高コレステロール・高脂肪で、太りそうなイメージの食材ばかりだ。しかし、実践してみると、自然と主食やお菓子(炭水化物)の割合が少なくなり、糖質制限できることがわかる。

 「MEC食」については、取り組み方や体質の個人差もあって、ダイエット方法としての賛否はある。しかし、「MEC食」を地でいく食文化のフランスに目を向けると、なるほど、たしかにこれは痩せそうだ、とうなずける面もある。

 欧米諸国の中でもフランス女性のスリムさはダントツだ。パリの街中には、若者だけでなく、年を重ねてもスレンダーで素敵なパリジャン、パリジェンヌがとても多い。

 ヨーロッパ全体のさまざまな統計を取りまとめている「ユーロスタット(欧米連合統計局)」が発表するBMI指数比較*によると、EU28カ国のうち20カ国中、フランスの肥満度は最下位より2番目。その低さがうかがえる。ちなみに最下位はイタリアで、どちらも食を愉しむ国民性の印象が強い。
*http://ec.europa.eu/eurostat/statistics-explained/index.php/Overweight_and_obesity_-_BMI_statistics

 そう、フランス人は食べることを大いに楽しみ、レストランやカフェに限らず、街中のベンチでも道端でも、本当によく食べている。それも、おいしそうに。

渡辺信幸(わたなべ・のぶゆき)

こくらクリニック院長。1963年生まれ。1991年、名古屋大医学部卒業後、医療法人沖縄徳州会中部徳洲会病院に入職。伊良部島診療所院長、宮古島、石垣島徳洲会病院、徳州会新都心クリニック院長を経て、2010年6月、徳州会こくらクリニック(那覇市)院長に(現職)。離島、救急医療の経験から、予防医療の重要性を説き、MEC食の啓発活動に至る。著書に『一生太らない体をつくる「噛むだけ」ダイエット』『日本人だからこそ「ご飯」を食べるな~肉・卵・チーズが健康長寿をつくる』『「野菜中心」をやめなさい~肉・卵・チーズのMEC食が健康をつくる』『肉食やせ! 肉、卵、チーズをたっぷり食べるMEC食レシピ111!』。テレビ出演『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京)、『林修の今でしょ! 講座』(テレビ朝日)。全国で講演活動。自らがラジオ番組のパーソナリティーを務めるFMレキオ80.6MHz「なべちゃんのレキオでダイエット」も好評。

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