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イーグルスのグレン・フライさんの命を奪った「関節リウマチ治療薬」による副作用の危険

 フライさんが併発した潰瘍性大腸炎は、リウマチと同様、自己免疫性の疾患である。これは厚生労働省が指定する難病で、大腸の粘膜に炎症を起こし、びらんや潰瘍ができるというもの。症状には腹痛、軟血便、下痢、発熱に食欲不振などといったものがあり、患者数は約12万人である。原因は不明で、完治は不可能。症状を止めても、再燃の恐れはのちにある。

 ちなみに安倍晋三首相の持病としても知られていて、彼はこの病気が原因で、2007年に一度、内閣総理大臣の職を辞している。その後、アサコールという「特効薬」のおかげで持ち直し、2012年に首相に返り咲いたのはご存知の通り。

 関節リウマチにしても潰瘍性大腸炎にしても、直接の死因にはならない。では実のところフライさんの死因はなんだったのだろうか? バンドのマネージャーであるアービング・アゾフさんはフライさんの死について下記のように語っている。

 「彼は15年以上、慢性関節リウマチを患っていました。膝から腕、関節という関節が傷つけられていた。潰瘍性大腸炎と肺炎はすべてその副作用でした。あまりにも早く逝ってしまった」

 ただし、服用していた薬が何であったかは、弁護士の助言により明かしてはいない。

 肺炎は、細菌やウイルスなどが肺胞に感染し炎症を起こすものだ。日本とアメリカ、両国でも、がん、心疾患に次ぐ主要な死因として知られている。この病気で亡くなる者は65歳以上がほとんどである。フライさんの冥福を祈りたい。
(文=編集部)

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