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【シリーズ「冬こそ注意したいちょっとした病気の兆し」第6回】

冬に乳幼児が感染しやすい「ロタウイルス」~腹膜炎を併発して命の危険も!

 症状が現れたら、まずどのように処置するべきか? トイレでは、使い捨て手袋を使用し、汚物を衛生的に処理する。石鹸や流水による手洗い、うがいを励行する。お尻は、ただれないようにぬるま湯でよく洗う。

 おもちゃ、ドアノブなどをうすめた塩素系漂白剤でふき取って消毒する。オムツは、熱湯やハイターでよく消毒し、他の洗濯物とは分けて洗濯しよう。

 下痢で体内の水分が失われると、脱水症になるので、電解質を含むイオン水、湯冷まし、ホットミルクなどを飲ませる。嘔吐しないように少量を何度も分け与える。吐き気のある時は無理に飲ませたり、食べさせない。糞便や尿の回数、嘔吐の有無、飲水量などを記録しておけば、治療に役立つだろう。

 ロタウイルスは、感染力が強いので、乳幼児たちの接触で感染が拡がりやすい。保育所、幼稚園などの集団生活は避け、下痢が治まるまでは自宅待機させよう。

 ただし、下痢と嘔吐が同時に起きる、水分が十分に摂れない、唇が乾いてかさかさしている、尿の量・回数が減る、顔色が悪い、泣き声が弱々しい、呼吸が苦しそうなどの症状が少しでも現れたら、迷わず小児科を必ず受診してほしい。脱水状態が続くと命に関わることをゆめゆめ忘れてはならない。
(文=編集部)

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