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「低塩生活」を実現! 「知る・分ける・計る」の3ステップで挫折しない

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今日から「低塩生活」を...... TAKA/PIXTA(ピクスタ)

 今年4月、厚生労働省は、1日の食塩摂取の目標値を18歳以上の男性で9gから8gに、女性で7.5gから7g未満に基準を改定した。日本人はこれまでの「減塩」から「より減塩」へのシフトを促されている。

 「低塩生活」を習慣づけたいところだが、継続しなければ意味がない。そもそも、いったいどこから手をつければいいのだろうか。

 いきなり減塩味噌や減塩醤油に切り替えるのは、時期尚早だ。たとえば、ダイエットの取り組みも今の体重を把握してからスタートするように、低塩生活の第一歩も自覚から始まる。知る・分ける・計るの3ステップで進めよう。

知る~パッケージやラベルは"情報の宝庫"

 まず、自分が毎日、どれくらいの塩分量を摂っているかチェックしよう。「自炊しないからわからない」と思う人も多いだろうが、実はむしろその逆だ。市販の加工食品の多くは、栄養表示されている。

 コンビニのおにぎりや弁当はもちろん、量り売りのお惣菜も表示してある。ナトリウム量しか表示がなければ、それに2.54をかけた数が食塩相当量だ。今は「食塩相当」と表示してある商品も多い。

 自宅で調理する場合も、何かしらの加工調味料を使っている。その表示を確認して選ぼう。パッケージやラベルは、情報の宝庫だ。

 毎食は難しくても、意識するだけで1日1~2食は食塩量が把握できる。たとえばラーメン1杯には少なくとも7g程度の塩分があり、ソース焼きそば、中華丼も3gは下らない。永谷園のお茶漬け1袋で2.2g、チキンラーメンで5.6g。気にかけなければ、たやすく毎日10gの食塩を摂ることになる。この現状から、まずは1g、2g減らす意識をもとう。

分ける~塩分量をコントロールできるか?

 「分ける」とは、食事内容を見た時に「食べ方で塩分を減らせるメニューか、否か」を判断することだ。われわれの食生活は、付加的な塩分量がコントロールできるものとそうでないものに分かれる。

 具体的には、次のようなものを減らせば調節できる。

・サラダの中身は変えられなくても、ドレッシングで。
・寿司の塩気は変えられないが、醤油で。
・定食の中身は変えられないが、醤油やソースの量を。
・牛丼や焼きそばに加える、紅しょうを。

 この習慣は、家庭でも応用できる。あらかじめ味をつけたら、あとで塩分の加減ができない、炊き込みご飯や手巻き寿司のすし飯は、最初に塩気を控えておく。味の異なる味噌汁や副菜を添えることで、満足度を上げる。

 ドレッシングやタルタルソースも、塩分を減らして手作りする。いったん "分けて"トータルで"足す"。ここまで意識の"下準備"ができて、次の「第3ステップ」に移る。

計る~"低塩テク"を使って調理

 いきなり調味料を減塩タイプに変えたり、やみくもに塩気だけを減らして、食事がまずくなっては本末転倒だ。日本人の減塩がなかなか進まないのも、結果を急ぎ「減塩=まずい」というイメージが刷り込まれたことも一因だろう。

 取り組む順番は次のとおり。

1.塩分入りの「○○風調味料」は避ける。酒は料理酒ではなく清酒を。みりんも「みりん風」は避けて「本みりん」に。カレーは、ルウではなくカレー粉。

2.牛乳を用いて味に旨味、コクを出す。たとえば、ジャガイモやサツマイモを、茹でてマッシュする場合、塩分を減らしても牛乳で煮ると旨味とコクが増す。

3.味噌汁や中華スープは、具材を多めにして満足感を出す。香味野菜で風味を増す。三つ葉、セリ、シソの食感や歯ごたえは味覚に響く。

 計量スプーンでの調理が最善だが、こんなちょっとした手間と工夫で、一日あたり1~2gの減塩はできるはず。

 また、日々の食習慣に果物を添えるのもいい。フルーツには、ナトリウムの排出を促すカリウムが豊富だ。バナナ1本、りんご1/2個、いちご3粒、プルーン1個などを加えて。さあ、今日から低塩生活を!
(文=編集部)

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