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【東洋医学で毎日の不調を乗り切る】

花粉症の症状を軽くすませるために、冬の間の生活から抵抗力を養う

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しつこい鼻水を何とかしたい!

 よく春先に流行するのが、のどの痛みを伴う風邪。寒けはあってもすぐにおさまり、徐々にのどが腫れて痛みがひどくなってきます。このような「熱」タイプの風邪は、こじらせると症状がひどくなりやすいので、早い段階で治すことが大切です。

 こうした「寒けを伴う風邪」を放っておくと、だんだんのどか腫れて痛くなり、鼻水や痰も黄色く粘るようになることがあります。寒けはあっでもひどくはなく、むしろ、体がほてったり、のどか渇いたりといった熱症状が出てきます。これは、ウイルスと体の抵抗力が戦う過程で、病的な「熱」が発生したために起こる症状です。舂先には、風邪の初期からこのような熱症状が現れることもあります。

 このタイプの風邪に有効なのは、体の熱をさまし、炎症を抑えてくれるミント&菊花茶。ミントはよく知られていますが菊花茶はなじみが少ないかもしれません。中国茶専門店で手に入る菊花のお茶は、熱をとる作用があるので、目の充血やのどの痛みにも効果があります。なお、薬効は少し劣りますが、食用菊にも似たような作用があります。この菊花茶は目にいいことで知られています。同じく明目作用(目の症状を改善)が知られる枸杞(クコ)と一緒に使うと、さらに効果が高まります。適量のミントと菊花茶にお湯を注いでお茶のように飲むといいでしょう。

 風邪による発熱であれば体の正常な防衛反応ですが、2~3日たっても高熱が下がらないときは、風邪ではない感染やひきつけなどの危険が出てきますので病院に行ったほうがいいでしょう。

風邪の三大症状のひとつである鼻水が止まらない


 風邪の三大症状のひとつである鼻水。熱も下がり、体のだるさもなくなったのに、鼻水だけが残ってしまうということも多いようです。また、アレルギー性鼻炎や花粉症のように、しょっちゅう鼻水に悩まされている人もいます。こういった慢性的なケースも含めて、不快な鼻水をすっきり止める方法があります。

 鼻水と一口にいっても、水のようにさらさらしているものから、黄色く粘って鼻をかんでもなかなかすっきりしないものまで、いろいろなタイプがあります。
 風邪をひいたとき、寒けがひどい初期の段階では水っぽい鼻水が流れるように出ますが、体が熱っぽくなってくると、だんだんと鼻水も粘り、色も黄色くなってきます。この経過からもわかるように、透明で粘りがなく、さらさらした鼻水は「冷え」の症状。ネバネバしていて色も濃い鼻水は「熱」の症状です。そのため、さらさらの鼻水は体を温め、粘る鼻水は熱をさますという方法があります。

 さらさらの鼻水を止めるのに即効性があるのは、ショウガと山椒の組み合わせ。ちょっと辛いのが難ですが、ショウガに山椒の粉をつけてかじるという方法は、効果てきめん。なお、水っぽい鼻水が出ているときは、冷たいものを飲んだり食べたりすると、よけい症状がひどくなりますので、注意が必要です。一方の粘っこい鼻水は、ミントのように、熱をとりのぞいて発散させる作用のあるものが効果的。香りにも鼻を通らせる作用があるので、温かいミントティーなどがおすすめです。

 花粉症の場合も、シーズン初めは水っぽい鼻水が出て、だんだんと粘るようになってきます。この場合も、対処法は風邪のときと同じ。ただ、一時的に楽にはなりますが、シーズン中の症状を完全に抑えるというわけにはいきません。できるだけ症状を軽くすませるためには、シーズン前の冬の生活がかなり大切。つまり今の季節から冷たいものや生ものは控え、根菜類をしっかり食べて、花粉に対する抵抗力を養っておきましよう。もう一つ、マスクの着用も大切です。
(文=編集部、監修=呉澤森/呉迎上海第一治療院院長)

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