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熱中症の対策グッズのダークホース「鉄玉子」は効果があるのか?

鉄玉子が人気となっている理由

 そこで熱中症の対策グッズとして、「鉄玉子」が話題となっている。鉄玉子とはその名の通り玉子の形をした鉄の塊。この鉄の塊が本当に鉄分不足を簡単に解消してくれるのか?

 鉄玉子は、水に入れて薬缶やなべで沸騰させるだけで、鉄分が溶け出し、そのお湯を飲んだり料理に使うことで手軽に鉄分を摂取出来るという仕組みという。

 ドラえもん型の鉄玉子の説明書では、1個に対し水1リットルを沸かすと0.042mg~0.069mgの鉄が溶出すると書かれている。さほど多いわけではない。1回の食事で十分な分量を摂取することは不可能だ。ただし、習慣化することで、ある程度の摂取量は確保できるだろう。

 鉄玉子を使っても料理の味は変わらないという。このお湯でお味噌汁を作れば、家族みんなが鉄分も塩分も手軽に摂取できるとされている。

 サプリメントであれば継続的な購入が必要だ。鉄玉子は千円前後で一度購入すれば半永久的に使うことのできるという価格的なアドバンテージがある。

 また、鉄玉子は実は妊婦の間では割と有名で、貧血気味で妊娠中に鉄剤を処方されている人たちの間で口コミで広がったという。

 しかし、もちろんデメリットもある。最大の問題はとにかく錆が付きやすいことだ。

 南部鉄器は鋳物なのだから当然、錆は付きもの。しかし、鉄さび自体にはさほど毒性はないのでそれほど大げさに考える必要は無いが、酸化する過程で雑菌などの不純物を含む可能性は否定できない。気がついたらさびはよく洗って落としておいた方がいいだろう。

 サプリメントの飲み忘れなどを心配しなくても熱中症予防をしたいなら、対策グッズとしてダークホースとして注目されているのが「鉄玉子」だ。
(文=編集部)

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