健康増進法の改正案で「加熱タバコ」も原則禁煙の対象に?
テレビ番組で「IQOS芸人」の熱烈愛煙トークが起爆剤となって、日本でも大ブレイク中の加熱式タバコ。その支持層は「禁煙(移行)ツール」としての潜在的可能性を称え、一方の否定派は「禁煙意欲の減退」や「愛煙増加」のリスクを危惧するが、今回の公表結果が後者に有利なのはいうまでもない。
非使用者の禁煙成功率よりも「37%」低かった結果を報じる際も、各メディアは「1/3に低下」や「4割低く」と数値の表現はさまざま。
ただし、研究班の「断面調査であって限界や制約はある」との前提談を引きつつも、全体の論調は「電子タバコは使わないほうがいい」「電子タバコにおける禁煙の有効性は否定された」と足並みを揃えている。
そして、12月21日付の各メディアで報じられたのが「加熱タバコも原則禁煙の対象」として、厚生労働省が年明けにも健康増進法の改正案(早ければ今年の通常国会に提出の方針)を検討中との王手ネタである。
かいつんでいえば、①病院・学校では紙巻きタバコ同様に「禁煙」、②飲食店でも「原則禁煙(基準を満たした分煙用喫煙室を設けた場合は飲食中も喫煙可)」、③店舗面積150平方メートル以下や資本金が一定額以下の店は例外で「喫煙」を認める等々。
狙いは当然、3年後の東京オリンピック・パラリンピックまでの施行だが、そこはお約束である与党との協議次第。新たな受動喫煙対策の成就に向けては「緩い規制」の着地点もあろうが、電子タバコ愛好派がじわりじわりと追い詰められる新年になることは間違いなさそうだ。
(文=編集部)