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【シリーズ「DNA鑑定秘話」第38回】

「コーヒー」は1日に何杯飲めるのか? 答えは カフェインを分解する遺伝子が決めていた!

コーヒーは死亡リスクを下げDNAの自然崩壊の抑制に役立つ

 ちなみに、コーヒーとDNAにまつわる最近のトピックをいくつかピックアップしてみよう。

 2015年5月、国立がん研究センターは、19年もの大規模調査の結果、コーヒーを1日3~4杯飲む人は、ほとんど飲まない人よりも死亡リスクが24%も低いと発表している。

 米国の『応用社会心理学ジャーナル』(2011年)やヘルスケアサイト『mensfitness』は、コーヒーを飲んで得られる7つの健康効果として、体脂肪の燃焼促進、筋肉痛の回復、持久力の増大、記憶力の向上、DNAの強化、ストレスの緩和、性的機能の高揚を指摘している。

 国際栄養学術誌『ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ニュートリション』(2015年2月号)によれば、ドイツのカイザースラウテルン大学の研究グループは、コーヒー(1日150mg)のカフェインを飲めば、疲労感の緩和、注意力の向上、DNAの自然崩壊の抑制に役立つという研究論文を公表している。

 さて、朝一杯のコーヒーが習慣の人も多いだろう。コーヒーなしでは夜も日も明けないコーヒー通も少なくない。だが、1日の摂取量は3〜4杯程度が適量だ。過剰に摂取すると、カフェイン依存症に陥り、耳鳴り、目まい、イライラ感、不安感などにつながることもある。適量を意識して愉しもう。


佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。

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