米国人女性の6割超が“全処理”(shutterstock.com)
アメリカ人女性の実に6割超が「陰毛全体」を除毛している――。そんな統計結果が、カリフォルニア大学のTami S. Rowen氏らの論文で明らかにされた。
この調査は昨年末、ネットを介して行われ、米国在住の女性3316人(18~65歳)が回答を寄せている。その結果、全体の88.8%(2778人)がなんらかの陰毛処理を行ない、16.2%(588人)が無処理派。
前者の処理部位は、恥骨上部(73.9%)ないしは膣周囲(75.1%)に集中しており、それも含めて「全体」を除毛しているという徹底派が62.1%を占めていた。
しかも、今回の除毛処理をめぐる統計解析から浮き彫りになった典型的傾向はこうだ――。総じて白人女性層は、他の人種や民族に較べて処理の実施率が高く、同じような傾向は若年層や高学歴の女性層ほど顕著であったそうだ。
誰がために除毛するのか!?
彼女らはなぜ、寸暇を除毛処理に費やすのか? 気になるその動機は次の通りだ。
最も多かった理由が「衛生上の理由」から(59.0%)、次いで「日常的な手入れの一環」として(45.5%)、3位がなんともアメリカン(!?)な回答で「性器の魅力が増すように思う」から(31.5%)……。4位の「パートナーが好む」から(21.1%)を一緒くたにすれば、堂々2位ともいえる理由である。
近年は日本人女性の間でも、欧米で人気の「VIO脱毛」も徐々に浸透しだし、正面から見える範囲(Vライン)、開脚しないと見えない性器周辺(Iライン)、そして肛門周り(Oライン)のアンダーヘアー処理に憧れを抱く若年層も増殖中だといわれる。
実際、昨年6月に『マイナビウーマン』が行なった「VIO脱毛って興味がありますか?」というウエブ調査でも、「ある」の回答が48.1%を占めた。しかし、現実的に「(VIOを)どのように処理していますか?」と問われての首位回答は、やはり「何もしない(45.7%)」だった。
これは憶測の域を出ない書き方になるが、もし近い将来、日本人女性のVIO脱毛率が半数を超えて普及する日が来ても、上記のような米国人女性の動機(=性器の魅力増)とは少し事情が違うように思える。
要は、海の向こうでは陰毛を「ムダ毛」と半ば邪魔者扱いするのに対し、日本人女性はやはり「奥ゆかしく包み隠すもの」という美意識から逸脱することはなかなか難しいのではなかろうか。大胆な勝負水着を披露する時には、例外的に邪魔者扱いという程度の……。