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【シリーズ「DNA鑑定秘話」第25回】

ルーシー・ブラックマン殺人事件の決め手となった毛髪鑑定

ルーシー・ブラックマン殺人事件の決め手となった毛髪鑑定の画像1

バラバラ死体で発見されたルーシーさん

 20世紀最後の年、ミレニアム・イヤー2000(平成12)年。金属バットで母親を撲殺、主婦を殺害するなどの少年凶行、執拗なストーカー犯罪、悲痛な児童虐待事件が頻発。世田谷一家が殺害される血なまぐさい怪事件も発生。「かい人21面相」のグリコ森永事件は時効に……。新世紀の夜明け前、世相は不穏な空気にかき乱されていた。

行方不明から7カ月後にバラバラ死体で発見!

 33.5℃の真夏日だった。陽が落ちても、蒸し暑さが胸を締め付ける。「あと1時間したら、帰るわね!」――。7月1日午後7時頃、ルーシー・ジェーン・ブラックマン(21)からの携帯電話は切れた……。イギリス航空の女性客室乗務員だったルーシーは、5月に来日。ホステスになり、六本木のクラブで働いていた。

 7月3日、ルーシーの友人に見知らぬ男から電話が入る。不審に思った友人は、麻布署に捜索願を依頼。失踪事件の捜査が始まる。9月下旬、警視庁捜査一課と麻布署は、勤務先のクラブの常連客で、不動産管理会社社長・織原城二(おばらじょうじ/金聖鐘[キム・スンジョン])を内偵する。

 10月12日、別件の準強制わいせつ容疑で織原を逮捕。神奈川県三浦市内のマンションやモーターボート付近の海岸を捜索。織原が白人女性をレイプするビデオテープ、大量の薬物(睡眠薬、睡眠導入剤、デート・レイプドラッグ、クロロホルム)、プリペイド式携帯電話を押収。10月27日、織原はカナダ人女性への準婦女暴行罪の容疑で逮捕される。

 11月17日、東京地検は、イギリス人女性への準強姦罪で追起訴。警視庁は、DNA鑑定のため、ルーシーの両親に毛髪の提供を要請。12月14日、織原は、六本木連続準強姦事件の初公判で起訴事実を否認。年末年始にかけて、織原は外国人女性3人、日本人女性2人への暴行容疑、オーストラリア女性への強姦致死容疑で再逮捕される。

 2001年2月9日、織原のマンションに近い海岸の洞穴内で、バラバラに切断された女性の遺体が発見された。

 織原は、2000年7月1日、ルーシーを誘い出し、神奈川県逗子市のマンションで薬物入りの飲み物を飲ませて強姦・殺害後、遺体をチェーンソーで切断、洞窟に遺棄する。だが、織原は否認、無罪を主張。2010年12月、最高裁は、9事件の準強姦罪、強制わいせつ罪、その内の1人への準強姦致死罪、ルーシー殺害事件の準強姦未遂罪・死体損壊罪・死体遺棄罪の有罪を認定、織原の無期懲役が確定した。

ルーシーと両親の毛髪をDNA鑑定

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