一方、徐脈性不整脈は、心拍数が遅くなる不整脈で、60回未満(bpm)の状態をいう。心拍数が遅くなりすぎると、心臓は脳や全身に血液を送れなくなるため、過度の疲労感、息切れ、めまい、失神、ふらつきなどの他、理解力や記憶の低下などの症状が見られる。
徐脈性不整脈の原因は、遺伝性心異常、薬物治療の影響や副作用の他、老化現象、心筋梗塞による組織変化、電気信号を伝える刺激伝導系の障害である洞不全症候群などがある。治療は、ごく弱い電気刺激を心臓に送り、脈拍を上げ、症状を緩和させるペースメーカーによる治療が行なわれる。
このように、脈(心拍数)は速くても遅くても、全身に甚大なリスクを及ぼす。
将来の見込みや希みがある時、「脈がある」という。恋に胸がときめいた時も、感動に胸が高鳴る時も、そのリズミカルな脈(心拍数)は、健康の心強いペースメーカーになる。脈の乱れ、息切れ、動悸、めまい、立ちくらみ、虚脱感などがあれば、病院や診療所で診断を受けよう。
(文=編集部)