今回の調査は、自動車に組み込まれたボイスコマンドと、スマホに搭載された「Siri」「Google Now」「Cortana」の3つのボイスコマンドシステムを対象に行われた。
調査ではあらかじめ、運転中に起こる注意力の低下を5つの動作レベルで分けている。
【レベル1】ラジオやオーディオブックを聞くのと同じ注意力の低下。
【レベル2】電話で話すのと同じ注意力の低下。
【レベル3】音声入力によるテキストメッセージをエラーのない完全なシステムで送信するのと同じ注意力の低下。
【レベル4】ソーシャルメディアの更新と同じ注意力の低下。
【レベル5】計算問題や記憶力問題が出されるOSPAN(The Operation Span Test)タスクの実行と同じ注意力の低下。
そして、運転中に危険性をもたらす注意力低下であるのはレベル2以上としている。
まず自動車に組み込まれたボイスコマンドシステムの調査結果を見ると、最も優秀だった2社、Chevy EquinoxとBuick Lacrosseでも2.4であり、最も注意力を低下させたMazda6は4.6だった。スマホのシステムでは、最も優秀だったGoogle Nowでも3.0、Siriは3.4、Cortanaは3.8だった。
現在のボイスコマンドシステムは、運転中に使用すると、どれも危険性があるほどに注意力を低下させるが、スマホシステムのほうがより危険性が高いことがわかった。
いずれ改良されて、ラジオを聴くように、ボイスコマンド操作が簡単に行える日もくるだろうが、今のところ運転中のスマホ操作はたとえハンズフリーであっても控えたほうがいいようだ。
(文=編集部)