機能性関与成分が明確でないもの、あるいは定量確認、定性確認が難しいものは蚊帳の外になる。おしなべて食品には、ある特定の有用成分だけが作用するという考え方は馴染まない。見出されたある有用成分を含めたトータルで作用するというものだ。ましてや、産地や栽培法、収穫時期などによるばらつきがあり、有用成分の量を一定に保つことが困難なものも多い。そこを科学的データでばっさり切り捨てるのは、もったいない。
今後、表示基準をクリアした食品がたくさん市場に出回るようになることで、市場の信頼性が高まり、消費者が生活習慣病の予防や、健康寿命延伸のための食生活管理ができるようになることを願って、こうしたさまざまな課題にどう対応していくかを見守っていきたい。