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【連載 「暮らしとつながるサプリメント」 第1回】

4月にスタートした「機能性表示食品」で消費者のヘルスリテラシーは高まるのか?

 機能性関与成分が明確でないもの、あるいは定量確認、定性確認が難しいものは蚊帳の外になる。おしなべて食品には、ある特定の有用成分だけが作用するという考え方は馴染まない。見出されたある有用成分を含めたトータルで作用するというものだ。ましてや、産地や栽培法、収穫時期などによるばらつきがあり、有用成分の量を一定に保つことが困難なものも多い。そこを科学的データでばっさり切り捨てるのは、もったいない。

 今後、表示基準をクリアした食品がたくさん市場に出回るようになることで、市場の信頼性が高まり、消費者が生活習慣病の予防や、健康寿命延伸のための食生活管理ができるようになることを願って、こうしたさまざまな課題にどう対応していくかを見守っていきたい。


連載「暮らしとつながるサプリメント」バックナンバー

後藤典子(ごとう・のりこ)

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会理事長、農医連携ユニット理事
。同志社大学文学部卒業後、編集プロダクションを経てジャーナリストに。政治・経済評論をテーマにした取材・執筆を主軸としてきたが、サプリメントの取材をきっかけに市場の歪んだ情報の蔓延に義憤を感じ、生活者のための公正中立な情報の必要性を痛感。2001年、NPO日本サプリメント協会を発足、中立な情報機関として活動を始める。書籍の発刊や、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど、マスメディアにおいて執筆・評論・コメントを行うとともに、生活者や企業を対象とした講演活動を通じて、ヘルス・プロモーションの啓発に努める。現在、自己健康管理サイト「ヘルスデザイン」をプロデュースするとともに、
農と医をつないで健康と食の問題を検証するプロジェクト「農医連携ユニット」に関わるとともに、
「日本サプリメント協会」を通して生活者の健康リテラシーを向上させるための情報活動を行っている。

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