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まさにギャンブル依存症! さらに遠のくカジノ解禁、男子バドミントンのエースが闇カジノに耽溺

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桃田賢斗選手と田児賢一選手(26)(写真は世界バドミントン連盟より)

 事件は反対の声より恐し――。日本でのカジノ解禁をもくろむ議員たちはそう頭を抱えたに違いない。

 男子バドミントンの新旧エースが耽溺した闇カジノでの賭博問題。その衝撃的余波が競技関係筋を越えて、さまざまな思惑を覆してゆくのはむしろこれからだろう。

 日本バドミントン協会は4月10日、違法事実を認めた世界ランキング2位の桃田賢斗選手(21)を無期限の競技会出場停止に。「宝のような(桃田)選手を巻き込み申しわけない」と謝罪した田児賢一選手(26)に、無期限の登録抹消処分を科すと発表した。

 一方、内部調査でOBを含む他6人の部員による賭博関与も発覚した所属先のNTT東日本は11日付で、桃田選手を出勤停止30日、田児選手を解雇した。

 だが、同日には日本スポーツ振興センター(JSC)が桃田選手への血税強化費返還請求に向けて検討を始めたことも明かされ、激震は日増しにとどまる気配をみせない。

「病的」ではなく「依存症」が濃厚な震源者

 一連の騒動の震源者ともくされる田児選手については、当の違法賭博店の元店長が「彼はギャンブル依存症の目だった」と複数の週刊誌取材で指摘するほどの常習癖。1日3度の来店や飲み会の前後に往復するなどの耽溺ぶりを「病的」と表わすメディアも多い。

 もはや、依存「的」ではなく立派な「病気」だろう。

 2010年にカジノを国内解禁したシンガポールでは僅か5年間でギャンブル依存症が急増。政府が設けたギャンブル依存症対策審議会(NCPG)のヘルプラインには、設置時(2009年)の約4倍、年間2万件以上の切実な電話相談が現在も殺到中だという。

 そこに、日本のカジノ解禁時の未来像を重ねるのは難くない。

 金はヒトを狂わせる。昨季賞金2750万円を報じられた際、その使い道を問われた桃田選手は「パァ~ッと使いたい。周りがわかるぐらい派手な生活をして、ガキんちょが憧れるように見本になりたい」と応えていた。

 おなじみの茶髪を急きょ黒髪に染め変えて臨んだ4月8日の謝罪会見。桃田選手は「勝負の世界で生きていて、ギャンブルに興味があり、抜けられない自分がいた……」と違法行為に手を染めた理由を弁解した。

 いうまでもなく、スポーツ自体に罪はない。

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