「危険度減った」が5割
一方、青色などで塗られ、法律で定められた「自転車専用通行帯」の場合、(例外はあるものの)この通行帯以外を自転車が走ることは許されない。これは全国共通ルールであり、この自転車専用通行帯を自動車が走行した場合も法律違反となり、罰則が明記されている。
あるいはここまで読み進めても「自転車ナビマークって何!?」と首をかしげる地方在住者も少なくないだろう。無理もない、これは東京のみで使われており、全国的にはデザインも呼び名も種々諸々で統一はされていない。
警視庁は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催までに都内全域に広げたい方針だというが、国土交通省調べでは「(ナビマーク効果で)危険に感じることが減った」との利用者実感は現況で「約5割」という。
そこで連想するのが「禁煙」や「分煙」をめぐる問題で、要は暫定期には必ずや真摯なマナー順守組とほぼ(ないしは完全)無視のマナー失格組の双方に分かれ、後者がせっかくの「効果」に泥を塗るという傾向だ。
通勤・通学時間帯の唖然とするほどの自転車占有率から「北京通り」の別称もついた京成八幡駅(千葉県市川市)付近の例が象徴するように、アベノミクス政権下での自転車保有台数は全国的に増加の一途。
朝夕の代表的交通手段として自転車を利用する人の割合が政令指定都市で2番目に高い京都市でも昨秋、自転車走行環境の整備に向けたガイドライン案が纏められた。
同案によれば、前掲の自転車通行帯を設けるのは、4車線以上の幹線道路(河原町通、今出川通、御池通など)、そして2車線で歩道がある準幹線道路(寺町通、東一条通、高辻通など)。これらの整備は2019年度までに約9億円を投じて実施される方針だとか。
願わくば、「自転車も車道の左側通行を」の方針が周知徹底し、著しい事故減が「京都効果」と呼ばれる日が訪れんことを祈りたい。
(文=編集部)