頭痛薬を飲むタイミングは?shutterstock.com
頭痛薬については、痛い時に飲む「急性期治療薬」と頭痛の回数や程度を弱める「予防薬」があります。10年ほど前に「トリプタン」と呼ばれる急性期の頭痛治療薬が日本でも発売され、その診療は大きく変わりました。今回は、急性期治療薬についてお話ししたいと思います。
頭痛薬は痛みが起こる前に内服する
みなさんがよくご存知の頭痛の薬としては、アセトアミノフェン、ロキソニン、アスピリン、イブプロフェンなどが頭に浮かぶのではないでしょうか。慢性頭痛の診療ガイドラインでは、以下のような治療を推奨しています。
①軽度~中等度の頭痛→アスピリンなどNSAIDsの内服
②中等度~重度の頭痛→トリプタンの内服
③過去にNSAIDsでは効果がなかった頭痛→トリプタンの内服
臨床でもトリプタンを中心に行われています。片頭痛と診断されドクターから処方を受けている人の多くは、トリプタンを内服されていると思います。図に片頭痛の痛みの経過をおおまかに記しましたが、痛みが起こる前に内服するのがよいとされています。
片頭痛薬剤使用方法については、内服するタイミングや使用量、使用頻度について留意する必要があります。また妊娠中や授乳中の薬剤の対応や医師から適切な説明と指導を受けることがすすめられています。
急性期の治療薬は以下のように大きく5種類の薬に分類されます。
①アセトアミノフェン
②非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)
③トリプタン
④制吐薬
⑤エルゴタミン製剤