水虫の完治には「3ヵ月間」薬を塗り続けること(depositphotos.com)
よく「水虫を治す薬を作ったらノーベル賞ものだ」といわれる。しかし「白癬菌」に効く薬は、実はたくさんある。では、水虫薬はどれも効くのに、どうして治りにくいのだろう?
それは、皮膚の深いところまで薬を浸透させることが難しいからだ。
[an error occurred while processing this directive]足がかゆくなったら、すぐに皮膚科に行って診てもらおう。医師に水虫と診断されたら、毎日、薬を塗って治療することだ。治療をしていれば、かゆみが消えてくる。
そこで薬を塗るのを止めてはいけない。ある意味、「ここからが勝負」ともいえる。かゆみがなくても、皮膚の深いところには、まだ白癬菌が残っているからだ。菌を全滅させないと、また菌が繁殖してしまう。
ちなみに、水虫で医師に診てもらうときの注意。患部の皮膚を少し取って、顕微鏡で確認しない医師は敬遠したほうがいい。診察室の机の上には顕微鏡が必須、皮膚科の医師なら、必ず白癬菌を顕微鏡で見て診断するものだからだ。
かゆみのあるなしにかかわらず<3ヵ月間薬を塗る>
再発しやすい水虫を完治させるためには、どのように治療すればいいのだろう?
薬を毎日塗ることで表面近くの白癬菌を退治したら、深いところの皮膚が表面に出てくるのを待ち、また退治する――。これを繰り返すしかない。
皮膚の深いところに白癬菌が残っているのに、かゆみが消えたからといって治療を止めてしまうと、それまでの努力が水の泡。少しでも残っていれば、そこからまた繁殖してしまう。根絶やしにするまで、薬を塗り続ける覚悟で塗ろう。
私たちの皮膚は表皮の最下層である「基底層」で作られ、4週間ほどかけて皮膚表面に出てくる。さらに2週間ほどたってから剥がれ落ちる。つまり、「皮膚の入れ替わり」には「計6週間」が必要になる。念には念を入れて治療の期間を2倍にすれば「6週間×2=12週間」。つまり3ヵ月間は薬を塗り続けよう。
かゆくてもかゆくなくても、3ヵ月間は毎日薬を塗る根気が、水虫を完治させるために必要だ。多くの人は、それ以前に治療を止めてしまうので再発するのだ。