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<正しい手洗い>で感染症対策は9割成功~米FDAも販売禁止! 「抗菌石けん」が不用なワケ

感染症対策には<正しい手洗い>が重要(shutterstock.com)

 今年9月、米食品医療品局(FDA)が、19種類(トリクロサン、トリクロカルバン他)の殺菌成分を含む「抗菌石けん(日本では薬用石けんとして販売)」の販売を禁止したニュースを覚えているだろうか?
*【関連記事】洗い流さない「手の除菌剤」は安全か? 尿から想定以上の「殺菌成分の濃度」が!?

 FDAによれば、トリクロサンなどを含んで「殺菌効果」などを謳う石けんは、通常の石けんと比べても「優れている」とは認めがたく、むしろ安全性に問題があるとして、販売禁止を言い渡したのだ。

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 ところが日本では、厚生労働省が<研究報告などを精査しつつ、国内で販売中の対象品の種類や範囲を調査する>に留まっている。インフルエンザなど感染症の流行が例年よりも早い兆しがあるなか、ひとつの調査が公表された。

 シャボン玉石けん株式会社(福岡県)が行った「FDA抗菌剤入り製品の販売禁止を受けての意識調査」(WEB調査・対象:10~70代の男女・期間:10月5日~10日・サンプル数:852人)である。

 その結果、「FDA抗菌剤入り製品の販売禁止」に関するニュースを知る人は2割にとどまり、重要な問題にも関わらず関心の低さが判明した。

 また、このニュースを知っているものの、ハンドソープやボディソープなどの購入の際に「成分表示」を確認している人は半数にとどまるという。

FDAは<通常の石けんと水による手洗い>を推奨

 

 だが、アンケート(自由回答)によれば、今回の一件を受けて、次のように「抗菌、殺菌」に関しては敏感になっているようだ。

 「厚労省や研究機関は、結果を速やかに発表し、人体に有害な物質であれば製造や販売の中止等の措置をとるべき」「使うのがちょっと心配になった」「殺菌剤入り製品を普段から日常的に使っていたのでびっくりした」――。

 なお、今回のアンケートで「ハンドソープやボディソープなどを購入する際に最も重視するポイント」も聞いたところ、最も多かったのは「肌にやさしい」、続いて「価格」、「抗菌、殺菌」だった。

 この「肌にやさしい」と「抗菌、殺菌」の双方の実現は可能だ。FDAは、抗菌石けんではなく<通常の石けんと水による手洗い>を推奨している。

 感染症対策には、<正しい手洗い>が有効なことがすでに証明されており、普通の石けんでも、時間と手順、洗い残しのないよう、しっかりと洗えば感染を予防できるのだ。

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