使用者の約3人に1人がコンタクトのまま就寝
コンタクトレンズを装着したまま一晩寝てしまった、ある男性。シャワーの後にタオルで顔を拭いていたら、左目から何かがはじけるような音が聞こえ、激痛が走った――。
そんな症例が、米疾病対策センター(CDC)が発行する『Morbidity and Mortality Weekly Report』(8月16日号)に掲載の報告書で紹介された。
[an error occurred while processing this directive]この男性は、コンタクトレンズの使用に関連した感染が原因で角膜に重度の潰瘍ができ、穴が開いてしまったという。CDCは、コンタクトレンズを装着したまま寝ると重篤な眼の感染症リスクが6~8倍に高まるとして、警鐘を鳴らしている。
報告書によると、この男性(59歳)で、1泊2日の旅行中にソフトコンタクトレンズを装着したまま寝てしまった。男性は「穿孔性角膜潰瘍」と診断され、緊急で角膜移植が行われた。さらに1年後の白内障手術を経て、ようやく視力が回復したという。
報告書には他にも、コンタクトレンズを外さずに寝たことが原因で失明の危険にさらされた5人の症例が紹介されている。
そのうちの1人、17歳の少女は、処方箋なしで購入したソフトコンタクトレンズを装着したまま寝た後、感染が原因で角膜に潰瘍ができ、右目の視力がほとんど失われてしまった。
一方、ある57歳の男性は、約2週間にわたって同じソフトコンタクトレンズを使用し続け、その間にレンズの消毒もしなかった。その結果、両眼は細菌性角膜炎と診断され、右目に角膜移植が行われたが、左目には傷が残ったという。