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その咳、実は感染症? 流行の兆しをみせる「RSウイルス」

感染症は乳幼児にリスク大 idathunder/PIXTA(ピクスタ)

 秋もまだ半ばだが、早くも感染症の"声"が聞こえてきた。

 東京・調布市の小学校では今季初のインフルエンザによる学級閉鎖が起きている。東京都感染症対策課によると、例年12月頃に流行するが、発症は9月から増えるという。特に子どもや高齢者は、重い症状になりやすく、手洗いとうがいの徹底を呼びかけている。

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 インフルエンザはもちろん注意すべきだが、実は今、流行の兆しがあって気をつけなければならない感染症がある。「RSウイルス感染症」だ。

 RSウイルスによる呼吸器の感染症は、毎年9月頃から感染者が出始める。ウイルスに感染してから2~8日間の潜伏期間を経て、発熱、鼻水、咳などが現れる。一度の感染では免疫が十分につくられないため、繰り返し感染するが、発症の度に症状は軽くなっていく。

 医師の診断を受けても、いわゆる「風邪症状」として扱われるため、健康な成人はあまり心配することはない。ただし注意すべきは、3歳以下の乳幼児と高齢者がかかった場合だ。

重症化する乳幼児と高齢者

 国立感染症研究所が発表した週間報告(8月31日~9月6日)によると、全国で2083人が罹患。最も多いのは福岡県で295人、次いで東京都が172人となっている。首都圏の一部で流行傾向が見られ、東京・神奈川では4週連続で患者が増えている。

 患者の内訳をみると、東京都では全体の7割超が2歳未満の乳幼児だという。

 RSウイルスは、生後1歳までに半数以上、2歳までにほぼ全員が感染するとされている。初めて感染したときは症状が重くなりやすく、ひどい咳が出たり、喘鳴(「ゼーゼー」という呼吸音)や呼吸困難が現われたりする。

 さらに、低出生体重児や心肺や神経・筋肉の疾患がある場合には、細気管支炎や肺炎につながったり、突然死を引き起こす無呼吸発作に陥ったりすることもある。

高齢者施設などでは毎年、集団感染が発生

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