ハチミツを入れて飲みやすくした根ショウガ茶(ジンジャールートティー)がオススメ shutterstock.com
春は1年のうちで最も爽やかで気持ちの良い季節。しかしその一方、日本では春の風に乗って花粉やPM2.5、黄砂などが飛散し、アレルギー体質の人にとってはつらい時期でもある。また、近年は大人だけでなく、子どものアレルギー患者も増加しているという。多くの親が副作用の心配がある処方薬や市販薬を飲ませるよりも、できるだけ安全な方法で治してあげたいと思っていることだろう。
そこで注目したいのが、自然代替療法のひとつであるハーブ療法だ。CDC(米疾病対策センター)の報告によると、2012年にアメリカで行われた4歳から17歳までの子どもに対する補完的療法のうち、最も多かったのがこのアプローチだった。
[an error occurred while processing this directive]アレルギーを抑える7種類のハーブとは?
それでは、具体的にどのような種類のハーブが子どものアレルギー症状を抑えてくれるのだろうか。こうした効果が期待できるハーブとして、以下の7種類が挙げられる。
①ショウガ
強い抗酸化作用があり、アレルギーによる気道の炎症を軽減する。ショウガ飴やハチミツを入れて飲みやすくした根ショウガ茶(ジンジャールートティー)による摂取がおすすめだ。
②コケモモ
植物色素を含む多年生の低木植物で、果実と葉には強い抗酸化作用がある。果実を使ったジャムやジュースなどが市販されている。
③セイヨウイラクサ
多年生の野生植物。アレルギーに最も効果があるハーブのひとつで、炎症とアレルギー症状の原因となるヒスタミンの産生を抑制する。ハーブ専門家によると、乾燥させた葉を熱湯抽出したお茶を飲むとよいそうだ。
④黒ニワトコ
黒ニワトコの花はウイルス感染を防ぎ、ウイルスに対する免疫システムを強化する。また、咳の緩和にも効果的。熱湯に花を3分間浸し、生はちみつを入れて飲む。
⑤ケルセチン
ハーブに含まれる成分。体内でのヒスタミンの放出を抑制し、鼻水や目のかゆみを抑える栄養素、バイオフラボノイドのひとつである。サプリメントとしても販売されているが、オレンジやグレープフルーツなど白い筋がある柑橘系の果物から摂取するとよい。
カリフォルニア州サンタモニカのホリスティック(心身一体的)カイロプラクターで、ベストセラー著書もあるDr. スザンヌ・ベネットも、「アレルギーの季節や、お子さんがアレルギーを起こしやすくなったら、これらのフルーツを多く食べさせてほしい」と推奨する。
⑥黒スグリ(カシス)
黒スグリはジェモセラピー(植物幹細胞療法)に使われるハーブで、炎症やアレルギー反応を緩和する天然のコルチゾンとしての役割も果たす。ジュースやジャムが入手しやすい。
⑦ピクノジェノール(松樹皮エキス)
松の樹皮抽出物のピクノジェノールには抗酸化作用と抗炎症作用があり、目、鼻、口、肺の粘膜を修復する。
これらの中には日本ではあまり馴染みがなかったり、スーパーで見かけなかったりするものもあるが、通販サイトで苗やサプリメントを入手できる。
ハーブは一般的に薬よりも穏やかに効くといわれている。しかし、飲み過ぎやほかの薬との飲み合わせによって副作用が出ることもあり、その安全性を過信しないほうがよいだろう。また、ハーブ自体にアレルギーがある子どももいるため、不安があれば専門家の助言を仰ぐことをおすすめしたい。
(文=編集部)