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【シリーズ「本能で楽しむ医療ドラマ主義宣言!」 第24回】

ドラマ『グッドドクター』 高度な技術と繊細な感性を求められる小児外科医に注目!

画像は『グッドドクター』(フジテレビ系)の公式HPより

 好調な視聴率を保っている『グッドドクター』(フジテレビ系)。どうしてもアメリカ版と比較してしまう私は微妙な気持ちで見始めましたが、ドラマも中盤に差し掛かってくると、これはこれで別のドラマに見えてきました! どちらかと言うと、原作の韓国版に近い……。

 高機能自閉症でサバン症候群という設定が、このドラマの肝だと何度も書いてきました。

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 簡単に言うと、コミュニケーション障害があるけれど、一つの能力がずば抜けて優れている、という感じでしょうか。私も数多くのコミュニケーション障害の方と接してきたわけではないのですが、私の感じではアメリカ版の主人公のほうが近いイメージだったので、山崎賢人くん演じる新堂湊には、若干の違和感をぬぐえませんでした。

 いやいや、こんなに人の気持ちや言葉の行間を読んだりはできないのでは? あんなに人と接触できないのでは? などなど。どうしても「新堂湊は賢い」というよりは、「ピュア、子供の心のまま大人になってしまった人」という印象。

 当直を任されて、誇らしげというよりは嬉しくて仕方ない、という仕草を見せる湊を見て、人が作る作品の演出や俳優の演技の面白さを感じました。実際、自閉症スペクトラムには普段の生活では気がつかない程度のものから、日常生活困難になってしまう人など、そのスペクトラムはかなり幅広いので、原作は同じでも、脚本や演出側の取り方で違ってよいんだな、それはそれで興味深いな、と思いました!

 それにしても「山崎賢人くんではなく上野樹里ちゃんが主人公か?」と思わせる展開。私は上野樹里ちゃんのファン(?)なので、そこは嬉しく見ておりますが、上野樹里扮する瀬戸先生がいるから湊が医師として成功していかれる、そして皆の力を合わせてチームで医療していく感じはとても感銘を受けました。

 外科という分野は決して一人ではなしえないことが多い分野です。手術は必ずチームで行いますし、チームの一人ひとりが違う分野で長けていたら、素晴らしい医療ができるのでしょう! これはまさに理想形です。

 第5回で記憶力と絵画・立体の能力に秀でた能力を持つ湊を、チーム医療で生かしていこうとする形が出来上がった場面は、小さくガッツポーズ!

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