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【本能で楽しむ医療ドラマ主義宣言! 第7回】

『アンナチュラル』 現役医師が読み解く遠隔死亡診断の可能性 ミコトは死因を特定できるのか?

遠隔で死亡診断する時代に?(depositphotos.com)

 診察するうえで、とっても大切なことは診て触る事、そして聞くことです。死者からはあれこれ聞くことはできないけど、診て触ることは可能です。

 今回のアンナチュラルはいわゆる診る=視診が重要なカギを握っていました。法医学で言うところの視診は死体現象です。経時的に進行する死体現象から、死後経過時間の推定がある程度可能であり、死因や死亡の種類の判断に役立つことがあります。でもその死体現象の表れ方は、その死体を取り巻く環境条件や年齢、栄養状態などによっても変わってくるので注意深く観察することがとても大切になってきます。

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 神倉所長が冒頭で「遠隔死亡診断~ガイドライン」を配布して協力を呼びかけました。これは規制改革実施計画に基づき、健康・医療分野において「在宅での看取りにおける規制の見直し」の方針が出され、厚生労働省によって、今年度中の見直しが発表された最新の話題ですね。

 医師がすぐに駆けつけることができない地域や状況下で、看護師が訪問し、スマートフォンなどを通じて患者の状況を把握することなどを条件に遠隔で死亡診断書をだせるようにするというものです。この話題が今回のドラマのヒントかもしれませんね。

死亡時間を推定できる「死体硬直」

ミコトはSが死体を動かしたときにすぐ「死体硬直」から死亡時刻を推定しました。

 死亡直後、全身の筋肉の緊張は全くなくなった状態、すなわち弛緩状態になります。この状態でSはY君を台車にのせて移動していました。そして死後の時間の経過とともに、筋肉は次第に固くなり強直(固くなる)してきます。この状態を死体硬直といいます。

 徐々に筋肉とともに関節も固くなってきて、ご遺体は死亡した時の姿勢、あるいは動かされた後の姿勢で固まっていくのです。この死体硬直は通常死後2~3時間で発現します。顎から腕へ広がり、6~8時間後には全身の関節に及び、死後15時間くらいで最高に達します。その後、24~30時間持続し徐々に硬直の始まった順に弛緩してくるのです。

 これは性別、年齢、気温など環境によってもばらつきはありますが、おおよその時間経過が推測可能というわけです。

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