家庭で捨てられる食品ゴミは年間300万トン(shutterstock.com)
「食品ロス」という言葉をご存じだろうか? まだ食べられるにもかかわらず、賞味期限が迫っているため流通できないなど、さまざまな理由で廃棄されてしまう食品のことだ。
日本国内での年間の食品廃棄量は、食料消費全体の3割に当たる約2800万トン。このうち、売れ残りや期限を超えた食品、食べ残しなど、本来なら食べられたはずの、いわゆる「食品ロス」は約632万トン(2013年度、農林水産省調べ)とされている。
[an error occurred while processing this directive]日本で捨てられる食べ物で、世界の飢餓を2回救える
世界の食料援助量は約320万トン(2014年)なので、日本は世界全体で支援される食料の約2倍もの量を捨てている。さらに、そのうち約半分の302万トンは消費者由来。すなわち家庭から出ているのだ。
家庭で捨てられる食材を種類別に見ると、最も多いのは野菜、次いで調理加工品、果実類、魚介類。食品を食べずに捨てた理由として多いのは「鮮度の低下」「腐敗」「カビの発生」「消費期限・賞味期限が過ぎた」などがある。
原因としてよくあるのが「値段が安いから」といって食材を買い過ぎたり、家に在庫があるのを忘れて同じ食材を買ってしまったりすること。結局、使い切れずに腐らせたり、冷蔵庫やストッカーの奥で消費期限切れにしてしまうのだ。
家庭から出される生ごみの中には手つかずの食品が2割もあり、しかも、そのうちの4分の1は、賞味期限前にもかかわらず捨てられているという(政府広報オンラインより)。
無計画な買い物は、知らず知らずの間に、家計にも少なからずロスとして響いているはず。二重に「もったいない」話だ。
スマホアプリで食品ロスを減らす
無駄を防ぐためには買い物の前に食品の在庫をチェックして、必要なものだけを買うべきだろう。だが、頭ではわかっていても、忙しい毎日では買い物メモを作るのも大変だ。
そこで活用したいのが、食材の品目や残量、消費期限などを管理できるスマホアプリ。会社帰りにスーパーに寄ったときも冷蔵庫の中身がわかるから、「○○はあったっけ?」と迷ったり、食材の買い過ぎ・買い忘れも防いだりできる。
また、冷蔵庫にある食材で作れるレシピを検索できるアプリも重宝。「残り物でもう一品」が簡単にできて、食材をしっかり使い切ることができる。そんなお役立ちアプリをご紹介しよう。