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【シリーズ「子どもの心と体の不思議のサイエンス!」第17回】

赤ちゃんは10カ月ころから大人の表情・行動・状況を読めるようになる

10カ月ころから大人の行動パターンを読んでいる/shutterstock

 生まれたばかりの赤ちゃんは、人の顔をじっと見たり、真似たりするだけだが、6カ月ころになると、表情や視線の意味を理解できるようになる。たとえば、お母さんが笑いながら「ダメ!」と言った時と、少し怒った顔で「ダメ!」と言った時では、赤ちゃんの反応がまったく違う。

 喜怒哀楽の表情は万国共通だ。どのような文化圏で育った赤ちゃんも、成長しながら表情の意味を理解できるようになる。

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 誰にも機嫌よく笑いかけていたのに、6カ月ころになると、見慣れない人を見ると泣き出す。人見知りだ。これは、人の顔を1人ひとり見分け、自分との関係を把握できるようになったサインだ。

 人を見分けるだけでなく、人の表情の違いも認識できるようになる。笑い返すと笑い返す、怒った顔をすると泣き出すのは、そのためだ。ただ、怒った表情よりも、赤ちゃんが怖がるのは、何の感情も現していない無表情(停止顔)らしい。停止顔をされると恐いので、「いったいどうしたの?」という怪訝な表情でお母さんに笑い返して、自分から働きかけるようになる。

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