ダイエット広告はフェイクのオンパレード!?
今年1月、『クローズアップ現代+』(NHK)で「追跡!”フェイク”ネット広告の闇」が放送され、「芸能人の画像を無断で加工・使用」してダイエットサプリを販売する悪徳商法が紹介された。
私が運営する「ダイエットカフェ」は、日本最大級のダイエット商品の口コミサイト。次の口コミは、実際に投稿されたコメントである。
[an error occurred while processing this directive]「痩せない ウンチが出なくなる マツコデラックスのテレビで話題になったと知り色々比較してみて購入したが、全く効果はなかった。飲むだけで痩せるなんてない話だし食生活が悪い人は何してもダメなんだなと痛感したのでもう飲みたくない。」(20歳女性 1カ月使用 56kg→56kg 体重変化無し)
この口コミには、「全く効果がなかった」ことよりも大きな問題をはらんでいる。「マツコデラックスのテレビで話題」という宣伝文句は、真っ赤な嘘だったのだ。この商品は、マツコデラックスのテレビ番組で一切言及されていない。
私は「ダイエットカフェ」の管理人として、10年以上にわたり悪質な販売方法を注視してきた。その経験から「ダイエット業界で悪徳商法がなくならない理由」を考察する。
より巧妙なフェイク広告が誕生!?
残念ながら、世の中には「お金さえ儲かれば手段は選ばない」人がいる。そんな連中は、成功する限り悪質な販売を繰り返す。ダイエット業界では、昔から「有利誤認」「優良誤認」「ステマ」など、いくつもの悪質な販売方法が問題視されてきたが、“フェイク広告”は従来の手口よりも悪質度が高い。
ちなみに、番組でフェイク広告が問題視されてから1カ月ほど経過したが、現状はどうだろうか?
調べてみると、あからさまなフェイク広告は消えていた。ただし、「マツコデラックスが大絶賛」が「某辛口司会者も大絶賛」という間接的な表現に変わり、より巧妙なフェイク広告が発生している。
実名よりは広告効果が減る可能性はあるが、騙す手法は変わりない。仮に間接的な表現が規制されても、それをかいくぐる手法が編み出されるのだろう。
振り込め詐欺が手を変え品を変え、いまだに存在するように、ダイエット商品も悪質な手口が「報道」「規制」されてもイタチごっこなのだ。ダイエット商品業界を観測してきた私の実感である。