友人同士で座るか?隅の席に一人で座るか?(depositphotos.com)
米国の学校では新年度が始まり、この秋に大学に入学した新入生たちは、これから大きな講堂で日々の大半を過ごすことになる。
その際、「どの席に座るか」が最終的な成績を左右する可能性があることが明らかになった。英シェフィールド・ハラム大学のDavid Smith氏らによるこの研究結果は、『FEBS Open Bio』(8月21日オンライン版)に発表された。
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Smith氏らは今回、生体医科学、生化学、生物学などの学科で学ぶ1年生154人および2年生151人と講師23人を対象に、質問票を用いた調査を行った。
学生には、質問票に記載された講堂の図面に、自分が座った席に印を付けてもらい、その座席を選んだ理由を記入してもらった。講師には、それぞれの学生について学業の達成度を評価してもらった。
その結果、127人の学生が「友人と一緒に座りたい」という理由で、また151人の学生が「講師が良く見える位置で話をはっきりと聞きたい」という理由で、座席を選んでいた。
また「講義に積極的に参加したい」と回答した学生が9人いた一方で、「講師との関わりを避けたい」と回答した学生も同数いた。このほか「いつでも離席できるよう隅の方の席に座りたい」と回答した学生が43人いた。
さらに、友人同士で固まって座っている学生は、講義の内容に関する課題解決型のテストの点数が同程度であることが分かった一方で、隅のほうの席に一人で座っている学生の点数は平均よりも低いことも判明した。
ただし、この研究では、座席と学業成績が関連することが示されたが、因果関係が証明されたわけではない。