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【インタビュー「『射精障害』での不妊が増えている」第1回:岡田弘医師(獨協医科大学埼玉医療センター・泌尿器科主任教授)】

妊活カップルを悩ます「射精障害」 中で出せない「膣内射精障害」が急増

ポルノ動画が「射精障害」を悪化させる!?(depositphotos.com)

 2017年に日本で生まれた日本人の子どもは、94万1000人。2年連続の100万人割れで、統計を始めた1899年以降で最少となった。人口減少は11年連続となっており、日本は本格的な人口減少時代に突入している。

 「非婚化」「晩婚化」と並び、結婚した夫婦の間に子どもができなくなっていることも、人口減少の一因であることは論をまたない。

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 獨協医科大学埼玉医療センターの泌尿器科主任教授・岡田弘氏の診察室には、男性が原因で不妊となっている夫婦が数多く訪れる。そして、かなりの夫婦が「うまく子作りができない、セックスができない」という悩みを抱えているのだ。

 なかでも近年、急速に増えているのが、挿入はできるけれど、女性の中で射精できない「膣内射精障害」だという。なかなか人には相談できない「男性機能が原因の不妊」について、岡田弘教授に訊いた。

バーチャルなポルノ動画が「射精障害」を悪化

 岡田教授によると、近年の「膣内射精障害」の増加に拍車をかけているのが、従来のビデオやDVDからネットに移行した膨大なポルノ動画コンテンツだという。ネット環境が整備と発達によって、これらの動画に常時アクセスすることが容易になった。

 「いま氾濫しているポルノ動画は、近親相姦やアナルセックスなど、アブノーマルな世界が当たり前のように描かれている。『もしそうなったら……』という男性の妄想によるバーチャルな世界で、現実からかけ離れたものです」

 「こういう刺激的なものを見続ければ、普通のセックスで快感が得られなくなる。現実の女性はAVのような刺激的なセックスをしてくれるわけじゃないから、ある意味当然です」

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