20代男性の外出回数は「平日で1.91回/休日で1.24回」(depositphotos.com)
20代男性の休日における外出回数が「約30年でほぼ半減」との調査結果が判明し、ネット注文=宅配普及社会における若者行動(力)の一面が浮き彫りにされた。
国土交通省の「全国都市交通特性調査」は、都市における人々の動き(どうのような目的で/どのような交通手段を利用して移動しているか等)に関して集計するのを目的としたもの。
[an error occurred while processing this directive]調査が開始された1987年より、およそ5年ごとに実施され、2015年の調査では全国70都市を対象とし、4万3700世帯から回答が寄せられた。
その集計結果(11月21日発表:確報値で)を見ると、対象者全体の1日当たりの平均移動回数は「平日で2.17回/休日で1.68回」。この数値自体が調査開始以来の「最低値」だったのだが……。
「狩り」に出ない20代男性
ちなみに「移動回数」は下記の方法でカウントされた。
①自宅等から一度も外出しなければ「0回」
②自宅と目的地等を往復すれば「2回」
③途中に立ち寄った場所があれば「3回」
この1日の平均移動回数の数値を「20代女性層」に絞ってみれば「平日で2.01回/休日で1.61回」となった。比べて「20代男性層」の場合は「平日で1.91回/休日で1.24回」となり、いずれも全体と女性層の結果を下回った。
さらに最初の調査が実施された「1987年時点の20代男性」の移動回数(平日で2.98回/休日で2.31回)と比較してみれば、この約30年間における「外出離れ」ぶりは歴然だ。
事実、調査日に一度でも外出した人の割合を示す「外出率」でも、20代男性層の結果(平日81.2%:休日51.1%)は、全体の平均(平日89.9%:休日59.9%)を下回り、とりわけこの層(の約半数近く)は「休日に外出しない」傾向が読み取れた。
じつは、2015年の結果は速報版(昨年12月26日発表)の時点で、<10~20代の休日外出率は6割に満たない>調査史上最低、70代の同外出率をも下回る実態が明らかにされていた。
また、休日の移動回数でも20代(男女)は「1.43回」と減少傾向を示し、70代の「1.60回」を下回っていた。その主因は、男性陣の外出離れだと確報値で判明した次第だ。