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背が高くなる「遺伝子」が解明! ついに明かされるのか? 乳児が成人になる過程のナゾ

身長が高くなる遺伝子が解明!?(depositphotos.com)

 バラク・オバマ氏とビル・クリントン氏が並んだら、どちらのほうが背が高いか?

 正解は前者が身長185cmで、後者が188cmと3cmも勝っている。もっとも米国歴代大統領の記録を見てみると、初代のジョージ・ワシントン氏でさえ180cm、かのアブラハム・リンカーン氏に至っては193cm(いずれも推定)の長身指導者だった。

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 第44代のオバマ前大統領までの平均身長も180cmと一般平均よりも高いそうだが、なにかと話題のドナルド・トランプ氏は191cmというから「ビッグサイズの貫禄」という点では歴代比でもひけをとらない新大統領といえそうだ。

 かように身長問題というのは侮れず、米国心理学会の専門誌が掲載したある研究報告によれば、身長が1インチ(2.54cm)高くなるのに応じて年収が$789(約9万5000円)増えるとか。

 一方、英国の研究グループの解析においても、背の低い男性と太目の女性は人生上で優位に立つ可能性という面では不利と結論づけられている。

 この報告によれば、低身長の遺伝子をもつ男性は、身長が3インチ(約7.6cm)高い男性に比べて世帯年収が$2100(約25万3000円)少なく、体重が14ポンド(約6.4kg)重い女性の世帯年収も、やはり同額少ない傾向が判明している。

収入格差も遺伝子変異から

 次に紹介するのも、そんな身長に関連した最新の知見。『Nature』(2月1日オンライン版)に成果報告を寄稿したのは、英ロンドン大学クイーン・メアリー校のPanos Deloukas氏を中心とする研究班である。

 Deloukas氏らの論文によれば、ヒトの身長に大きな影響を及ぼす可能性が高い新たな遺伝子変異が見つかったようだ。

 「今回発見されたこの新しい遺伝子変異は、稀ではあるものの、ヒトの身長に大きな影響を及ぼすものと考えられる。我々の成果は今後、ヒトの骨格の成長について斬新で重要な洞察をもたらすだろう。具体的には、この遺伝子が成長障害の発症リスクに有用となるに違いない」(論文から)

 研究には、世界の実に70万人超のDNAを対象に分析が行なわれた。結果、今回新たに同定された83個の遺伝子変異については、身長上で<最大2cmの差>をもたらす可能性が読み取れた。

 身長にして1㎜未満の影響を及ぼす遺伝子変異については、これまで数百例が特定されてきた。つまり、今回発見された遺伝子変異は、少なく見積もっても、それら過去例の「10倍以上」の影響をもたらすというわけだ。

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