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【シリーズ「DNA鑑定秘話」第46回】

真犯人はコイツだ! 残されたDNAから容疑者の似顔絵まで作成が可能に!?

DNA表現型解析で作成された似顔絵画像で真犯人は捕まるか?(shutterstock.com)

 怪奇極まりない残虐な事件は、2009年11月23日朝、米国ルイジアナ州レークチャールズ近郊で起きる――。

 ニール・ジョンソン(38)は、いつも通り自転車に乗って石油精製工場へ急ぐ。ふと道路脇に倒れている女性に気づき、保安官事務所に急報する。駆けつけたカルカシュー郡保安官事務所のトニー・マンキューソ保安官は、被害者の顔面が判別できないほど激しく殴打され、失血死したと判断。

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 やがて特徴的なタトゥーから、被害者はシエラ・ブージガード(19)と判明。保安官事務所は捜査に乗り出す……。

容疑者のDNAはデータベースとも不一致!

 マンキューソ保安官は、被害者の通話記録に残された電話番号を追跡し、不法移民のメキシコ人労働者たちを突き止める。さらに、被害者の爪が掻き取った犯人の皮膚組織を採取し、DNAを抽出。入国管理局に協力を要請し、メキシコ人たちのDNAを採取する。

  だが、メキシコ人たちのDNAは、犯行現場から採取したDNAと不一致。FBI(米連邦捜査局)が過去の犯罪者・行方不明者・逮捕者のDNAを登録している膨大なDNAデータベースCODISシステムにも一致しない。

 捜査班は地元の人々に引き続き情報提供を呼びかける。被害者の遺族は逮捕につながった情報に1万ドルを提供すると申し出るものの、捜査は暗礁に乗り上げる。

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