「ピリピリ」「ゼエゼエ」の表現は効果アリ(shutterstock.com)
今度の医師とは妙に相性がいい。歴代の先生より親身の度合いが濃く思える。自ら病院を変えたり、訳あって担当医が交替した際、そう想われた経験はないだろうか。
所詮、患者(こちら)側の主観に過ぎないとしても、苦手意識よりは好感度を抱けるほうがいいのは、医療現場でも同じだろう。
[an error occurred while processing this directive]では、医師に親近感や信頼感を覚える理由はどこにあるのだろうか。
もしかしたら、医師との診療中に「オノマトペ(擬音語・擬態語)」が介在しているかもしれない。
初診で症状を訴えた際に、あなたもしくは医師が「ピリピリ」「ゼエゼエ」などの表現が用いられ、思わず「そう、そう」とイメージを共有し、一気に距離感が縮まったことはなかっただろう?
オノマトペで病の正体を追いつめる
オノマトペ(仏:onomatopee)とは自然界の音や声、ものごとの動きや状態などを音(おん)で象徴的に表わした語のこと。
漫画王国の日本人にはおなじみの表現であるが、NHKのドラマ発の流行語「じぇじぇじぇ」や「きゃりーぱみゅぱみゅ」の芸名、あるいは「モフモフ」などもその範疇に含まれる。
このオノマトペがいま、患者の症状を表わすのに適し、医療現場でも活用が拡がっているという調査が報告されている。
昨年、日本ヘルスコミュニケーション学会誌に載った『診療コミュニケーションにおける擬音語・擬態語の使用傾向と効果的運用について』が、その話題の論文だ。