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【インタビュー「日本初の口臭外来を開設。全国から7000人以上が受診する口臭治療のパイオニア」第3回 ほんだ歯科・本田俊一院長】

口臭は「セルフコントロール」できる! ポイントはサラサラした「だ液」の分泌量を増やすこと

口臭を防ぐポイントは?(shutterstock.com)

 人間は、言葉を発し会話をする能力を身につけたがために、口臭が発生する。口臭は人間である証(あかし)のようなものだ。そして、誰にでも1日の中で何度か、口臭が強くなるタイミングがある。たとえば、寝起きがそうだ。しかし、口の中の状態がよければ、すぐに臭わないレベルに戻る。口臭がきつい人は、口の中の状態が良くないため、臭わないレベルに戻らない人なのである。

 口臭はセルフコントロールできる、と医療法人ほんだ歯科の本田俊一院長はいう。自分で口臭を臭わないレベルに戻すことができるのだ。

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 「そのためには、サラサラした、だ液の流れを保つようにします」

 私たちは日常、あまり、だ液を意識することはないが、だ液には重要な働きがある。
ひとつは、消化酵素アミラーゼを含むこと。口に中に入れた食べ物は、歯で噛み砕かれながら、同時にだ液で分解され、食道へ、さらに胃へと送られる。

 そして、もうひとつが、口内を清潔に保つ働きである。しかし、そのためには、豊富なだ液が口の中を流れることが必要だ。口から、だ液がたっぷりと分泌され、口の中を流れていれば臭わない。だ液の量が少なくドライマウス状態になったときや、流れが滞ったりすると、臭いやすいのだ。

だ液の分泌量を増やすことが第一歩

 食後に歯を磨く人が多いが、むしろ、食後は食前に比べて口の中は清潔である。なぜなら、食事中には、たっぷり、だ液が分泌されるからだ。

 「だ液は、噛めば噛むほど、分泌されます。また、だ液が分泌されるほど、よく噛めます。反対に、だ液がでないと、『美味しい』と感じない。真夏の暑い日に喉がカラカラの状態で、食事をしても美味しくはないでしょう。だ液は味覚的にも重要なのです。とにかく、食事はよく噛む。ひと口30回。これが、だ液の分泌量を増やす方法1です。食後にガムを噛むのも、だ液の分泌をうながし口の中を清潔にします。エアーガム噛みでもいい。噛む真似をするだけでも、だ液は出ます」

 だ液の分泌量を増やす方法2は「舌を動かすこと」だという。

 「年をとると、だ液腺の数が2分の1に減ります。それが口臭の原因にもなるのですが、心配しなくてもいい。だ液の分泌量を2倍に増やせばよいのです。そのためには、方法1の『よく噛む』も有効ですが、さらに方法2として『舌を動かすこと』があげられます。舌を動かせば、分泌量が増えてさらさらとした、だ液が口の中を流れます。無口なのは、よくない。しゃべって舌を動かすことが、だ液の分泌にも、だ液の流れを作るためにもよいのです。カラオケも良いですよ」

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