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【連載「更年期をのりこえよう!」第5回】

定年退職後の夫が家にいるストレスで引き起こされる「濡れ落ち葉」とは!?

濡れ落ち葉のようにまとわりつく定年後の夫?shutterstock.com

 更年期の女性の不定愁訴は多岐にわたるため、何が症状の原因になっているのかを突き止め、どうしたらその症状を軽減できるのかを個別、具体的に考えていく必要がある。今回も更年期によくみられる症例を提示して、その解決策を具体的に考えてみよう。

●「濡れ落ち葉」のケース

 夫は、先ごろ会社を定年退職した。毎日、家の中でゴロゴロしていて、縦のものを横にすることもない。 「おい、お茶」「おい、新聞」などと、ちょっと手を伸ばせば自分でできることでも呼びつける。外出しようとすると、必ずついて来るのも煩わしい。
そんな夫を見るにつけ、最近、ちょっとしたことですぐにイライラするようになった。たまにヒステリーをおこすこともある。更年期の始まりだろうか?

 定年退職後の夫が、特に趣味もなく、暇をもて余して、何をするにも妻の後をくっついてくる様子を、払っても払っても、ひっついて離れない濡れた落ち葉の状態に例えて、「濡れ落ち葉」あるいは「濡れ落ち葉亭主」と呼ぶことがある。また、「主人在宅ストレス症候群」という表現を使う専門家もいる。

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 子供はいつかはひとり立ちする時が来るが、夫との関係はそうはいかない。妻が子育てに夢中になっている間は、夫も仕事に熱中していて、お互いに無関心でいられても、いざ、子供が巣立ち、夫が定年を迎えて、毎日、顔を合わせるようになると、もはや「亭主元気で留守がいい」などと言っていられなくなる。これからの人生を共に向き合って生きていかなければならないからだ。

 定年後の夫と向き合うことに苦痛を感じている女性は、何がストレスの原因になっているのかを紙に書きあげてみよう。夫が自立していないために万事手かかかることなのか、共通の話題がないことなのか、価値観がずれてしまったことなのか、存在そのものが気に入らないのか。

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