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免疫細胞の遺伝子を変えるがん免疫療法、米国で初承認! がん治療の歴史が変わる?

免疫細胞の遺伝子を変えてがん治療(depositphotos.com)

 7月12日、FDA(米食品医薬品局)の諮問委員会は、ノバルティス社とペンシルベニア大学が共同開発し、米国初となる遺伝子治療の生物製剤の承認を満場一致で勧告した。

 この生物製剤は、B細胞性急性リンパ性白血病(ALL)に対するがん免疫療法であるキメラ抗原受容体遺伝子改変T細胞(CAR-T)療法で活用される「CTL019」と呼ばれる。

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 近々、FDAが勧告を承認すれば、遺伝子治療の新たな地平が大きく開かれ、がん免疫療法に一大ブレークスルーや画期的なパラダイムが起きる可能性が高い。

 時間の針は少し遡る。今回のCAR-T 細胞を用いた初の国際共同治験である第II相試験の結果、CAR-T 細胞を輸注した患者の 82%(50名中41名)が、「CTL019」 輸注の3カ月後に、完全寛解または血球の完全な回復を伴わない完全寛解を達成した。

 この成果を受けて、4月 12日、ノバルティス社は、CAR-T療法の生物製剤「CTL019」の承認をFDAに申請。FDAは、「CTL019」を優先審査品目に指定したため、審査期間の短縮が図られ、スムーズに勧告に至った。

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