味覚の秋!(shutterstock.com)
9月、10月、秋の連休が続く。到来した「食欲の秋」を満喫したい方々に、耳寄りな最新の知見を紹介したい。
とかく暴飲暴食気味となる長期休暇の後、「腹回りの変化」を気にする人は多い。実はこれは、先進諸国共通の傾向であることが示唆されたというのだ。
[an error occurred while processing this directive]長期休暇と肥満率の関係を調べたのは、フィンランドにあるタンペレ工科大学のElina Helander氏らの研究班。アメリカ・ドイツ・日本の3カ国を比較対象に行なわれた彼らの追跡調査は論文にまとめられ、『New England of Medicine』(9月22日号)に掲載された。
どの国でも<休暇の後は体重が増加>
Helander氏らは、米・独・日の3カ国で計3000人の体重を追跡調査した。参加者の平均年齢はおよそ42歳で、女性よりも男性の比率が高い。
調査開始当初の各国参加者の肥満率は、アメリカが24%、ドイツが19%、日本が11%だった。
研究班はまず、いずれの国においても「クリスマス前後の10日間の体重」を記録して、比較検証を行なった。
次いで、休暇をめぐる各国事情に鑑みて、アメリカ人では感謝祭(Thanksgiving Day)、ドイツ人では復活祭(英語:Easter、独語:Ostern)、日本人ではゴールデンウィーク(GW)の体重変化を追跡。
すると、クリスマス休暇前後では、食習慣や余暇の過ごし方などの違いも越えて、全3カ国で同様の体重増加が認められた。アメリカ人は体重が平均0.4%増加し、ドイツ人は0.6%、日本人はその中間の0.5%増加が見られたという。
また、お国事情に即した休暇別の追跡調査からは、休みの期間が長いGW時の日本人が0.3%増加と、ともに平均0.2%増加だった感謝祭のアメリカ人と復活祭のドイツ人を抜いていた。