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年金積立金管理運用で 5.3兆円の損失! 一方、国家公務員共済は運用実績がプラスに

ハイリスクの運用のままで大丈夫か?(shutterstock.com)

 年金積立金5.3兆円損失の一方で、国家公務員共済はプラス運用――。

 安倍政権が参院選後まで「損失隠し」を計っていたならば、お役人方はその陰でちゃっかり「格差隠し」を続けてきたも同然と言えるだろう。

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 与党圧勝の参院選後に公表されたGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の2015年度の運用実績は、5兆3098億円の大幅赤字(収益率-3.81)だった。

 しかし、KKR(国家公務員共済組合連合会)は<ある配慮>が功を奏して、運用益をちゃっかり出していたのだ。

 公表当日の7月29日、民進党は「年金損失『5兆円』追及チーム」の名のもとに、GPIFと所管の厚生労働省に事情説明を求めた、長妻昭代表代行はこう言って語気を強めた。

 「びっくりしたのは国家公務員共済では(運用実績が)プラス、ということ。公務員の年金は損が少なくなるよう、安全第一で運用していると実感した」

 山井和則衆院議員も「損失隠し」の政府対応批判を述べたあと、こう続けた。「国民年金は損失しているのに、国家公務員(共済)はプラスというのはおかしい。これは株安のせいではなく、アベノミクスと称して株式運用比率を倍増して国債比率を下げた結果だ!」

 だが、でも確か、昨年2月にKKRの運用比率もGPIFと同じにする方針が決定されたはずでは……。そう首を傾げた方のため、順を追って説明しよう。

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