これからの介護を担うのは男性?(shutterstock.com)
これまで介護を行うのは、“女性の役割”というイメージが定着していた。
芸能界でも介護体験談といえば、 かつてアイドル歌手として活躍した荒木由美子さん(56)が認知症の義母、あるいは自ら膠原病の三東ルシアさん(57)が認知症の実母を介護したり、女性の奮闘劇が相場だった。
[an error occurred while processing this directive]2009年には、欽ちゃんファミリーの一員としても活躍していたタレントの清水由貴子さん(49)が、父親の墓前で硫化水素を吸い込んで自殺。清水さんは母親の介護に悩んでいたという悲劇が報じられた。
いまや、政府が「介護離職ゼロ」を掲げるほど、介護離職のコトバが定着。現在では、男性がUターンして、親の面倒を見ながら貯蓄を潰しているという話題は珍しくない。
芸能人カップルの介護事情も時代を反映し、これからはオトコの側が体験談を語る時代が到来しそうだ。
象徴的なのが、芸能界屈指のおしどりカップルとして知られる高知東上さん(51)・高嶋礼子さん(51)夫妻。
高知さんは2004年末以降、パーキンソン病を患って寝たきり生活を続ける義父を自宅介護してきた。
芸能界の華々しさよりも介護を選ぶオトコたち
常々、「嫁の芝居は世界一!」と公言してはばからず、10年以上も義父介護の代理役を引き受けてきた高知さん。昨年7月には「介助専念」を理由に、自らの芸能活動引退を宣言。その後、自身の健康管理や介護を通じて体温の重要性を実感し、体温管理士の資格を取得。
そして、その経験を活かして今年5月、横浜市・元町にエステサロンをオープンさせた。はからずも、貴重な介護経験が新たな道を開いたことになる。
この高知・高島夫妻のケースに類似したカップルがいる。3月末に脱退理由も語ることなくジャニーズ事務所を辞めた元KAT-TUNの田口淳之介さん(30)と、9年間の交際が伝えられてきた女優・小嶺麗奈さん(35)の二人だ。
人気アイドルの座をいさぎよく棄て、小嶺さんとの都内同居が報じられた田口さん。その衝撃の引退劇には当初、「結婚して小嶺さんの母親の介護をするらしい」とのウワサから、ネット上では「介護士に転職」との流言が先行し、「寿退社」に「薄給で我慢できるのか!?」などの投稿が散見した。
その後、小嶺家が地元熊本で経営するケアハウスを手伝うという推測図に落ち着いた。だが、その矢先に熊本地震が発生。偶然、帰省中だった小嶺さんは、父親と2人で避難した車中泊での体験を「不安と恐怖で寝ることできなかった」と報告。
地震発生後、初めて更新した彼女のインスタグラムには、「頑張れ!熊本!」と故郷にエール。郷土への強い思いとともに、今後のケアハウス事業にも力が入りそうだ。