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二度寝で失敗しない! ホルモンの分泌量が心地よさの秘密だった

「二度寝」の失敗の理由はどこに? Graphs/PIXTA(ピクスタ)

 目覚めたときに、眠気や疲れを感じて起きたくない……。そんなときに、ちょっと時間に余裕があれば、そのままもう一眠り。いわゆる「二度寝」の瞬間は、まさに至福のときだ。

 だが、過去の体験を思い返してもらいたい。二度寝をしても、気持ちよくそのまま目覚めて、一日中調子がよく過ごせたケースばかりではなかったはずだ。なかには、かえって体調を崩したたことはなかっただろうか。どうやら二度寝には、心地よく目覚められるタイプと、体調を崩すようなタイプの2種類があるようだ。

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 睡眠医療の見地からすると、慢性的な疲れがあるときや、睡眠が足りていないときには、二度寝がよいほうに働くことがあるという。「あと5分……」と許されたその時間を心地よく感じるのは、体が要求しているものに対して忠実で、実際にストレス解消になっているという。

 ところが、この二度寝のメリットは、いったんしっかり目が覚めてしまった後に、再び仮眠を取ろうとしたときには得られない。つまり、眠気のピークに二度寝しなければ、人は心地良さや満足を感じないものなのだ。

 これは、ホルモンのひとつである「コルチゾール」が関係しているといわれている。コルチゾールは,血糖値維持や肝臓にあるグリコーゲンを分解してブドウ糖にして、血糖値をあげる働きをもつ。朝起きて、すぐに活動できるのも、このコルチゾールのおかげだ。そのため、日中は活発に過ごすために使われ、夜に向けて減少していく。そのほかにも、ストレスに耐えるための重要な役割を果たすため「ストレスホルモン」とも呼ばれている。

コルチゾールは、睡眠初期のノンレム睡眠(深い眠り)で分泌が抑制され、明け方から分泌量が増え、起床前後でピークに達する。およそ起床の1~2時間前、この時間帯にストレスを和らげ、快適さをもたらすコルチゾールが一気に分泌されるのだ。

心地よい目覚めはコルチゾールがもたらす

 心地よい二度寝ができるのは、コルチゾールが全身に行き渡るからだといわれている。むしろ、二度寝をしてコルチゾールを行き渡らせてから、一日の活動をスタートしたほうが心身の健康によいというのだ。

 しかし、目覚めた時点でコルチゾールの分泌が不充分だと、心地よさは得られない。そもそも、寝起きが悪いという人は、コルチゾールの分泌量が低下している可能性がある。コルチゾールは通常、午前6時頃から分泌が増え、8時頃にピークを迎える。だが、日中の強いストレスなどの影響によって、コルチゾールが必要以上に分泌されてしまうと、一日の分泌サイクルが乱れることがあるという。

二度寝で失敗しないためには?

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