日本うんこ学会......? ウ〜ン......?
初耳の人が多いかもしれない。日本うんこ学会のHPを見ると、その理念をはっきりと高らかに唱っている。
[an error occurred while processing this directive]①正しいうんこの知識を普及させ、大腸の健康度の向上をめざす。
②「先生、うんこに行ってきます!」が自然と言える社会を目めざす。
ウ〜ン! では、どんな活動をしているのだろう。
「うんコレ」で、大腸がんを予防しよう!
平成15年度の厚労省のデータによれば、1万人が検便をすると17人に大腸がんが見つかる。検診率は30%にも満たないので、実数は数倍になるだろう。日本で年間約4万人が死亡する大腸がん。血便が出る、便が細い、下痢と便秘を繰り返す、残便感がある。そんな症状があれば、早急に検診を受けるべきだ。
しかし、従来の検診の普及活動は、北風と太陽にたとえると、北風作戦だった。つまり、大腸がんに罹る恐ろしさを伝え、恐怖心に訴えてきた。日本うんこ学会は、「うんこを報告することが楽しい!」と感じる太陽作戦による検診普及をめざしている。そのゴールは、大腸の検診率を上げ、大腸がんの早期予防を実現すること。そのために必要な、うんこ観察のハードルを下げることが最大の目標だ。
「うんコレ」って何?
排便記録アプリ「うんコレ」は、大腸がんの検診普及と毎日の排便観察を目的としたスマホゲームだ。大腸がん検診は、堅苦しく怖いイメージが強い。自分のうんこにもっと興味をもってほしい。うんこを観察して、大腸がんを発見してほしい。そんな呼びかけに手を上げたエンジニアやデザイナーが立ち上げた日本うんこ学会によって制作された。
毎日の排便観察が大腸がん予防に重要であることは分かった。だが、余程のスカトロジストでもない限り、毎日排便を観察して記録するのは、かなり苦痛ではないか? どうすれば、苦痛でなく、楽しく排便記録をつけられるのか? 苦痛でつまらないことを持続すれば、意識が変わり、行動につながる。うんこに興味を持ち、検診を受ける行動変容を起こすには、どのようなアプローチ方法があるのだろうか?