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おなかの不調の原因は、加齢で減少した善玉菌のせい!? 植物性乳酸菌で大人の腸を元気に!

たっぷりの植物性乳酸菌が含まれるぬか漬けは常食にしたい。dorry / PIXTA(ピクスタ)

「最近、おなかの調子がよくない」という中年サラリーマンの声をよく聞く。若い時は快便だったのに、便秘がちになったり、下痢に振り回されたりするという。ストレス社会をかいくぐってのライフスタイルがおなかにも影響を及ぼすようだが、そればかりではなさそうだ。加齢とともに腸内環境も変化し、腸内の善玉菌(ビフィズス菌など)が減少してくるという。

「ヨーグルトを食べたり、乳酸飲料を飲んだりするように心がけている」という人もいるが、果たしてこれだけで善玉菌を増やすことができるのだろうか? ある人は乳酸飲料を飲みだしたら便通が悪くなったというケースもある。

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 乳酸菌には「動物性乳酸菌(チーズやヨーグルトなど)」と「植物性乳酸菌(みそやぬか漬けなど)」の2つの種類がある。植物性乳酸菌は日本の伝統的な発酵食品に含まれている。昨今は食生活の洋風化に伴い米離れが進み、みそ汁に取って代わってスープやサラダが食卓に上ることが多くなり、ご飯がなければぬか漬けや納豆なども長らくのご無沙汰ということになる。実際、「朝食はパンが手軽でいい」という人が多い。


「すぐき」から発見した強力善玉「ラブレ菌」

 豊富な栄養源の中で育まれる「動物性乳酸菌」に対して、「植物性乳酸菌」は厳しい環境の中でも逞しく生き抜くことができるのが特徴。健康維持のために、食の原点に返って植物乳酸菌の重要性を見直そうと、食品メーカーのカゴメ株式会社(愛知県名古屋市)が植物性乳酸菌の中でも「ラブレ菌」に着目した。

 ラブレ菌は1993年にルイ・パストゥル医学研究センターの岸田綱太郎博士(1920〜2006年)が京漬物の「すぐき」から発見した菌だ。岸田博士はウイルスなどの侵入から体を守るたんぱく質、インターフェロンの研究で知られる。

 同社は岸田博士との共同研究の結果、ラブレ菌が腸の中で善玉菌として働いてくれることを突き止めた。ラブレ菌は漬物特有の塩分、酸味の強い環境の中でも生き抜く。しかも体内の胃や腸の消化液をものともせずにかいくぐり腸内までしっかり生きて届くのだ。

 ラブレ菌を研究して約20年。カゴメは繊細なラブレ菌を生きたまま粉末化することに挑戦、実験を繰り返しながら約2年がかりでラブレ菌(KB290株)の粉末化を実現した。菌数の確保には困難を極めたというが、国内で初めて製造時に1粒あたり約100億個以上のラブレ菌を配合することにも成功した。「植物性乳酸菌 ラブレ」はカゴメの通販限定商品として販売されている。

 私たちは乳酸菌といえば「ヨーグルト」「チーズ」といった既成概念にとらわれてきたようだ。和食が世界中から注目を集めているのに、当の日本人が"和食離れ"というのはいかがなものか。塩麹など発酵食品がブームを呼んだが、もっと身近な味噌や醤油、漬物(ぬか漬け)に目を向けるべきだろう。

 朝食はご飯に味噌汁、漬物に納豆、焼き魚――。これだけ並べば植物乳酸菌は十分補える。加齢とともに変化する腸内環境も、日本古来の発酵食品を積極的に摂取することで健康が維持でき、腸の病気も予防できるということ。大切なことをラブレ菌が気づかせてくれた。 

(文=編集部)

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