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肩こり、腰痛にサヨナラ! 体幹も鍛えて一石二鳥、話題の"スタンディングデスク"仕事術

スタンディングデスク発祥の地のスエーデンでは、オフィスの75%が採用している(BEKANT - Ergonomi YouTubeより)

 いくら注意していてもいつのまにか悪化する、つらい肩こりや腰痛。また、一日中パソコンに向かっていると、頭は冴えているのに体はだるくて安眠できない......。そんな悩みを一気に解消する仕事術、それが「スタンディングデスク」だ。

 本来、椅子に長時間座ったままでいるのは身体によくない。2002年、米大統領の諮問委員会は「セデンダリーデス・シンドローム」という言葉を作り、「座ったままでいるのは喫煙並みに糖尿病、肥満、循環器系のリスクがある」と報告しているほどだ。そのほかにも、パソコンに長時間向かうことで首や肩に不自然な力がかかり、腰痛や肩こりを引き起こす原因となっている。

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 そんな問題を軽減してくれるのが、この「スタンディングデスク」だ。文字通り、スタンディングデスクは立ったままパソコンに向かえる机のこと。ちょうど胸のあたりで高さを調節して、自然な姿勢で仕事をすることができる。

 腕と首が自然に伸びるので、肩こりや腰痛が改善し、適度な緊張が常に筋肉に与えられるので頭が冴えて仕事がはかどる。スタンディングデスク発祥の地のスウェーデンでは、オフィスの75%がスタンディングデスクを採用していると言われている。

体幹が鍛えられて熟睡、ただし熟考が必要な時には不向きかも

 スタンディングのもう一つのメリットが、「身体が疲れる」ということ。長い時間働けば、それに比例して身体も疲れ、その結果よく眠れることにつながるからだ。長時間パソコンに向かった時にありがちな「頭はギンギンに冴えているのに身体が疲れていないので寝つけない」ということがおこらないのだ。また、姿勢の維持には、体幹が強くなくてはならない。立つことで自然に体幹の筋肉が鍛えられ、ダイエット効果や筋力アップも期待できる。

 スタンディングデスクで向いている作業は「リズムをもって、どんどんこなしていける仕事」。たとえばメールの返信や資料のチェック、報告書の作成などだ。逆に「熟考が必要な仕事、複雑な考察が必要な仕事」にはあまり向いていない。

 ただスタンディングデスクとはいえ、疲れたら椅子に座るのはもちろん構わない。慣れるまでは立ったり座ったりを繰り返しながら仕事に応じて徐々にスタンディングに身体を慣らしていくのがいいだろう。

今日から始めてみよう! スタンディング

 発祥が北欧とあって、IKEAをはじめさまざまな家具メーカーが「スタンディング専用デスク」を発売している。家具にこだわりのある方は、ぜひECサイトで「スタンディングデスク」を検索してみてほしい。しかし「続けられるかどうかわからない」と不安に思う方は、「お手軽スタンディング」を試してみてはいかがだろう。

 方法は簡単、いま使っている机の上にホームセンターなどで売っている40センチ高くらいのシングルラックを買ってくる(できれば高さが調節できると好ましい)。デザインにこだわらなければ2000円以下で手に入るので、それを組み立てて、いまの机の上に置きノートパソコンを置けば......。はい、スタンディングラックの出来上がり。

 ラックの高さはあなたの身長に合わせ、あらかじめ計っていくことをお勧めする。"「自然に肘をつけるくらいの高さ」-「今の机の高さ」"くらいのものを購入するといいだろう。

 筆者はこの「お手軽スタンディングデスク」で2カ月ほど仕事をしたが、とても快適で重宝している。寝つきも良くなり食事の後の午後も眠くなることがなくなった。最初の数日は立ち続けられず、立ったり座ったりの繰り返しだったが、最近では半日以上立ったまま仕事をすることも珍しくない。

 最近、一部のIT企業では「会議も立ったまま」というところが増えているという。あなたもぜひこの「立って働く」快感を味わってみてほしい。
(文=編集部)

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