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女優の星由里子さん、肺がんで死去。享年74 肺がんで急死の原因は?

若大将シリーズのマドンナ役は代表作のひとつ『ハワイの若大将』より

 西城秀樹さんの急死を追うかのような悲報だ。女優の星由里子さん(本名:清水由里子)は、5月16日午後11時5分に「心房細動及び肺がん」のため京都市内の病院で死去した。享年74。
 
 星さんは、これまで2度の心臓の手術を受けている。4月5日が2度目の手術だったが、手術前の検査で肺がんが見つかり、精密検査の結果、5月2日にステージ4と告知されている。5月7日に急遽入院。肺がんの自覚症状はなかったという。

 星さんを襲った肺がん(原発性肺がん)は、気管支や肺の一部の細胞にできるがん。死因は、男性の1位、女性2位(1位は大腸がん)だ。

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 喫煙は、肺がんの発症率をおよそ4~10倍も高めるリスク要因だが、非喫煙者も発症する。

 肺がんは性質の異なる4タイプ(腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん、小細胞がん)に分類される。他にも、カルチノイド、腺扁平上皮がん、唾液腺型がんなどがあるが、稀だ。

 特に小細胞がんは増殖と進行が速いが、化学療法や放射線療法が他の肺がんよりも効きやすい。

 肺がんは、初期症状が出にくいため、健診で偶然見つかる場合が多い。症状が進行すれば発熱、咳、血痰、息切れ、体重減少、むくみ(浮腫)などを伴い、肺炎を併発しやすくなる。症状が出た時は、進行した病態である場合が少なくない。

 検査・診断は、痰の中のがん細胞を調べる細胞診、気管支のがん細胞を調べる気管支鏡検査、胸水の有無を調べる胸腔穿刺のほか、がんの影やリンパ節の腫れの有無を調べる画像検査、胸部レントゲン(X線)検査、胸部CT検査、頭部MRI検査、PET検査、血液検査などがある。

 このような発症や診断の機序に基づけば、星さんは何らかの症状を訴えて受診したものの、進行が速い急性の末期がんのため死去したと推察できる。

 他臓器への転移の報道はないが、リンパ節、脳、肝臓、副腎、骨などへの転移があったことから、ステージ4に進んでいた可能性は否定できない。

 たとえば、肺がんが脳に転移すると、頭痛、手足のしびれ、しゃべりにくさ、痙攣(症候性てんかん)、認知機能の低下、性格の変化などが見られる。

 しかし、星さんは、最近までドラマなどに出演を続けていることから、脳への転移は考えにくいのではないだろうか?

 また、死因は「心房細動及び肺がん」とされる。

 心房細動は、心房が1分間に450~600回の頻度で不規則に興奮し、興奮波が房室結節へ無秩序に伝わるために起きる不整脈だ。

 心房細動の原因は、加齢に伴う僧帽弁疾患などの心臓弁膜症、高血圧性心疾患、虚血性心疾患、拡張型心筋症、肥大型心筋症などの心筋疾患のほか、呼吸器疾患、甲状腺疾患などの合併症がある。

 星さんが受けた心臓手術の詳細は不明だが、何らかの原因によって「心房細動」に至ったのかもしれない。

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