シリーズ「本能で楽しむ医療ドラマ主義宣言!」 第16回

『ブラックペアン』過剰で疑問だらけの医療設定 もっと二宮和也の切れた台詞が欲しい!

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カテーテルとスナイプのハイブリット術は現実的?(depositphotos.com)

 今回もインパクトファクター、理事長選の行方、治験コーディネーターとの怪しい会食とすれすれの話題満載でしたが、今回はニノ(二宮和也)のお母さんとの会話が一番良かった!

 毎回、お母さんからのお米を食べているニノ。母からの電話を面倒くさそうにしながらも、絶対電話には出る!佐伯教授にお米を渡すように言う母と現場のニノの温度差がリアルでした。

 そして母の後ろの仏壇には白衣をきた御父上の遺影が・・・。佐伯教授と御父上は親しい仲で、父が裏切られたのであろうという予測はたってきましたね。

 ニノと佐伯教授には、他の人とは違った関係性があり、佐伯教授の教室にはニノが絶対的に必要な存在になっていることも明確になってきました。お互いに性格と弱みをわかったうえで、駆け引きのような付き合いをしているニノと佐伯教授。ニノが佐伯教授を失脚させるのか?佐伯教授のオペ失敗を退職金と引き換えに、成功させてあげちゃったりして?

今回までは理想的な医者に見えている高階先生

 そして、ついに書きあがった外科ジャーナルへの投稿論文。実際には、論文の一番最後に名前が書かれた教授がインパクトファクターをとる、と言っていましたが、私の知る限りそれはございません。完全にドラマの設定です。論文の最後は参考文献がずらりと並ぶだけです。そしてどうせなら海外の雑誌に投稿すればもっとインパクトファクターが高いのに!

 高階先生、実はとても良い人なにでしょうか。患者さんを救いたい気持ちでスナイプを必死に行っていることはよくわかりました。外科手術は上手ではないのかもしれないけど、患者のためにリサーチを重ねた結果スナイプを日本に導入し、患者を助けるために教授にゴマをすり、敵陣にも乗りこんだ、と言っていました。

 日中は臨床をこなし夜は論文を書き、オペ前には必死にシュミレーションを行っていました。そして患者を助けるために、ライバルに頭を下げる。裏ではまだ何かありそうな気もしますが、今日までの高階先生は理想的な医者ではなかったでしょうか?このブラックペアンを見ていて、黒い医者が多い中で、ニノとは違った意味で良い医者を見た気がしました。世良君も素敵な医師ですが。

 前回から、腕のいいニノと高階の最強コンビが良い感じで描かれています。機械だけでは医療の成功ならず、やはり機械を使いこなす腕が必要だ、ということの表れでしょうか。医療のIT化が進む今だからこそ、ちょっとホッとする演出です。

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Doctors marche

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年…

里中高志

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curti…

三木貴弘

神戸市垂水区 名谷病院 内科勤務。1987年 産…

吉田尚弘