インタビュー「離島の人命を救うことから生まれた~MEC食と噛むだけダイエット」第2回 こくらクリニック・渡辺信幸院長

肉・卵・チーズをたっぷり食べて、ひと口30回噛むだけで痩せる!糖質制限に挫折したあなたへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 「太りぎみの人は、体に必要な栄養素が足りていない場合が多い。そんな人が高タンパクの食事を始めると、まず筋肉や骨量が増えて体重が増える場合があります。しかし、それをすぎると減量に向かいます。また、やせ型の人は、体脂肪が落ちて筋肉がつき、引き締まります」

 「肉ばかり食べて胃もたれが心配」「便秘にならないか」という不安には、こう答える。

 「肉・卵・チーズは、消化液で消化されるので大丈夫。胃もたれの原因は、糖質と食物繊維。ヒトは食物繊維の消化液を持ちません。一口30回よく噛んで食べれば、胃もたれしないので安心して食べてください」

 「主にタンパク質と脂肪である肉・卵・チーズは、胃や腸できれいに消化され、吸収されます。つまり、ほとんど“カス”が出ないので便の量は減ります。一方、穀物や野菜が中心の食事だと、食物繊維はヒトの体では消化できないので、おなかが張って便のカサが増えるだけです」

 「早食いは肥満のもと」だ。昔から「食事はよく噛んで」と言いつけられてきたが、「一口30回」というのは意外と難しいものだ。なかなか実践できない場合、どうすればよいのか。

 「たとえば、壁にかけたカレンダーを1日から30日まで数えながら食べるという人もいます。また、一口が大きいと噛みにくくて、早く飲み込んでしまいがち。小さく切って食べてみてください。会話しながらでも噛めるくらいが理想。自分にあった工夫を凝らしてみてください」

 とはいえ、ご飯が大好き、スナック菓子がやめられないという人は、どうしたらいいのか?

 「無理に制限すると、ストレスがたまって長続きしない。先に肉・卵・チーズをよく噛んで食べて、最後にごはんという順番してください。そうすると、自然に少しずつご飯の量が減っていきます」

 「スナック菓子がやめられない場合、『アンダカシー』*がオススメ。豚皮をラードで揚げた、沖縄で昔から食べられているおやつです。もちろん、糖質ゼロ。サクサクした食感でおいしく、おつまみにも最適です」
*『アンダカシー 龍華 沖縄伝統の味』
 
 最期に渡辺医師は、ダイエット目的や糖尿病の改善にかぎらず、一般の人にもMEC食を勧める。

 「体のどこかに不安を感じている人は、ぜひ一度、試してみてください。改善や効果の出方は人それぞれですが、2~3カ月あせらずに、じっくりと続けたら、必ずいいほうに変わるはずです」
(文=編集部)


niku111.jpg

『肉食やせ! ―肉、卵、チーズをたっぷり食べるMEC食レシピ111』(主婦の友社)

『肉食やせ ! ―肉、卵、チーズをたっぷり食べるMEC食レシピ111』(主婦の友社)を昨年12月に発刊。料理が苦手な人や男性でも簡単にできて、とびきり美味しい肉・卵・チーズのメニューを厳選し、111レシピを紹介。作りおきができて、我慢せずに、健康的に美しくやせられる。外食の注意点やQ&Aも充実。厳しい糖質制限に挫折した人も必見!


渡辺信幸(わたなべ・のぶゆき)

こくらクリニック院長。1963年生まれ。1991年、名古屋大医学部卒業後、医療法人沖縄徳州会中部徳洲会病院に入職。伊良部島診療所院長、宮古島、石垣島徳洲会病院、徳州会新都心クリニック院長を経て、2010年6月、徳州会こくらクリニック(那覇市)院長に(現職)。離島、救急医療の経験から、予防医療の重要性を説き、MEC食の啓発活動に至る。著書に『一生太らない体をつくる「噛むだけ」ダイエット』『日本人だからこそ「ご飯」を食べるな~肉・卵・チーズが健康長寿をつくる』『「野菜中心」をやめなさい~肉・卵・チーズのMEC食が健康をつくる』『肉食やせ! 肉、卵、チーズをたっぷり食べるMEC食レシピ111!』。テレビ出演『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京)、『林修の今でしょ! 講座』(テレビ朝日)。全国で講演活動。自らがラジオ番組のパーソナリティーを務めるFMレキオ80.6MHz「なべちゃんのレキオでダイエット」も好評。

渡辺信幸の記事一覧

渡辺信幸
バナー1b.jpeg
HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子